2022/09/30
(金)
レンタルラボとシェアラボの違い
「最近耳にする機会も増えてきたシェアラボ。興味はあるけれど、レンタルラボとどう違うの?」。そんな疑問を徹底解決。実は同じ「借りるタイプのラボ」といっても、その違いはたくさんあります。それぞれのメリットとデメリットを正しく知って、事業やチームにあった研究環境を選びましょう!
目 次
- 似て非なる「レンタル」と「シェア」
- レンタルラボは、自社ラボ感覚に近い研究環境
- レンタルラボについて
- レンタルラボのメリット
- レンタルラボのデメリット
- シェアラボは、スタートアップ&新規事業に有利
- シェアラボについて
- シェアラボのメリット
- シェアラボのデメリット
- 【まとめ】目的に合わせたラボ選びを
似て非なる「レンタル」と「シェア」
「自社でアセットを持つ必要がない」、「初期投資を抑えやすい」、「都心部の近くに研究拠点を設けやすい」など、共通するメリットが多く、一括りに語られることが多いレンタルラボとシェアラボですが、その違いはたくさんあります。
たとえば、レンタルラボが賃貸オフィスと同じように契約したエリア、フロアの中を基本的に自由に利用できる一方で、シェアラボは多くのエリアが共用部分。基本的な実験装置や機器などを共用することで大幅なコストと手間の削減が期待できますが、当然ながら他の利用者、研究者もいるのでマナーやルールを守ることが求められます。レンタルラボはある程度の自由を得られますが、基本的に契約スペース内に一から研究環境を整える必要があり。官庁への届け出など研究開始までに予想以上に時間やコストがかかってしまうこともあります。
どちらにしても取り組むべき研究に集中するために借りたスペースが原因で、無用なトラブルが発生してしまっては本末転倒。チームや自らの研究内容、スタイルに合わせて間違いのない選択をするようにしましょう!
たとえば、レンタルラボが賃貸オフィスと同じように契約したエリア、フロアの中を基本的に自由に利用できる一方で、シェアラボは多くのエリアが共用部分。基本的な実験装置や機器などを共用することで大幅なコストと手間の削減が期待できますが、当然ながら他の利用者、研究者もいるのでマナーやルールを守ることが求められます。レンタルラボはある程度の自由を得られますが、基本的に契約スペース内に一から研究環境を整える必要があり。官庁への届け出など研究開始までに予想以上に時間やコストがかかってしまうこともあります。
どちらにしても取り組むべき研究に集中するために借りたスペースが原因で、無用なトラブルが発生してしまっては本末転倒。チームや自らの研究内容、スタイルに合わせて間違いのない選択をするようにしましょう!
レンタルラボは、自社ラボ感覚に近い研究環境
レンタルラボについて
「レンタルラボ」とは文字通り、賃貸オフィスのようにひとつの研究棟の中にいろいろな企業や個人が入居する施設のこと。首都圏、近畿圏を中心に各地にオープンしており、利用に条件や制限のある施設もありますが、2019年3月時点でレンタルウェットラボだけでも約80施設があると言われています。
レンタルラボのメリット
レンタルラボは、比較的自由度が高いのがメリットのひとつ。契約したフロア、エリア内は基本的に自由に利用することができるので、自社ラボに近い環境を整えることも可能です。
レンタルラボのデメリット
給排水、吸排気、電気などの設備については、部屋までは届いていますが、部屋内の配管設置や機器へのつなぎ込みの費用は入居側の負担になることが一般的。また、ほとんどのケースで、通常の賃貸料のほか、6~12ヶ月程度の保証金も必要になります。
シェアラボは、スタートアップ&新規事業に有利
写真提供 Beyond BioLAB TOKYO
シェアラボについて
必要最低限のハード(設備、実験機器など)や実験スペースを共用することで、すぐに実験がはじめられ、さらにコストを抑えることができるのが「シェアラボ」の特徴。創薬ベンチャーのエコシステムが出来上がっているボストンなどは、多くのシェアラボが賑わっており、すでにポピュラーな存在になっています。
シェアラボのメリット
シェアラボの最大のメリットはなんと言っても、少ない初期投資で素早く実験を開始できること。安全キャビネットやCO2インキュベーターなど、基本的な実験機器を共用できるので、一から揃える手間がかかりません。また、多くの人や情報に触れられるのも、見逃せないポイント。交流スペースや交流イベントなどを通して、他の研究者たちと積極的なコミュニケーションを図れる点でも、スタートアップや新規事業開発に有利ですね!
シェアラボのデメリット
スペースの大部分が共用のため、秘匿性の高い実験、厳密な情報管理が求められる研究には注意が必要かもしれません。しかし多くのシェアラボがセキュリティ対策にも力を入れているので、気になる場合は施設に確認をしてみるのがおすすめです。また、5名を超えるような大人数で利用する場合や、5年以上の期間で利用する際は、割高になってしまう可能性があります。
関連コンテンツ
シェアラボ「ターンキーラボ健都」WEBページ
https://www.krp.co.jp/turnkeylab/lp/
【まとめ】目的に合わせたラボ選びを
レンタルラボとシェアラボの違い、いかがでしたか?
自社ラボのように自由にレイアウトをしたい、利用スタイルも自由な方がいい、研究の内容を絶対に知られたくない、大人数で利用する、といった場合にはレンタルラボの方が高ポイント。一方で、初期コストを抑えてすぐにでも実験に取りかかりたい、いろいろな研究者や情報に触れたい、他企業や研究者とコラボレーションがしたいという場合にはシェアラボがぴったりです。
どちらも気になる!という場合には、レンタルラボとシェアラボ、両方を併設している施設に相談をしてみるのもおすすめ。希望を伝えることで、きっと最適なプランや方法を提案してくれますよ!
大切なのは、「コスト」「研究開始のタイミング」「研究内容」など、自社の優先順位をしっかりと把握すること。その上でレンタルラボとシェアラボ、それぞれのメリットとデメリット比較して、チームにぴったりの研究環境を整えてくださいね!