2022/06/27

話題のシェアラボって?

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実験環境を素早く整えて、PoCへとスムーズにつなげられる。そんなシェアタイプのラボが今、注目を集めているのをご存知ですか?すでに先をいくアメリカでは創薬をはじめとする研究分野でも、多くのベンチャー、スタートアップがシェアラボから大きな成功を収めています。

目 次

  • イノベーションの主役はベンチャーへ
  • 研究拠点としてシェアラボが人気
  • アメリカでも注目の存在に
  • 日本でも広がるシェアラボ

イノベーションの主役はベンチャーへ

自動車やロケットといった工業分野から、医学、ケミカルといったサイエンス分野まで。かつてイノベーションは、人と時間と資本を大量投下できる大企業を中心に進められていました。しかし、消費者ニーズやトレンドが目まぐるしく変化し、IT、AIテクノロジーも進化した今、注目を集める最新技術の多くが、ベンチャーやスタートアップの手で生み出されるようになりました。そして、それは研究シーンも同じ。たとえば創薬分野では、高分子医薬や遺伝子治療の台頭を背景に、開発の主役は大手製薬会社から創薬ベンチャーへシフト。業界をリードするアメリカではスピーディーにPoCを繰り返せるスモールチームが開発の先頭に立ち、成功を掴んだところでチームごと大手に売却する、いわゆる「イグジット」が主流になっています。

研究拠点としてシェアラボに注目が!

そして、そんなベンチャーやスタートアップ、新規事業開発の研究拠点として、高い注目を集めているのがシェアタイプのラボです。シェアラボとはハード(設備、実験機器など)や実験スペースを共用することで、コストを抑えながら、すぐに実験をスタートさせることができる新しいラボのスタイル。多くの場合、シェアオフィスやコワーキングスペースと同じように「交流スペース」が用意されていたり、「交流イベント」が積極的に開催されるなど、人材や情報の動きが活発なのも特徴です。初期投資を抑えながら実験を開始でき、多くの交流が生まれることでオープンイノベーションにもつながりやすい。まさにベンチャーやスタートアップ、新規事業開発にぴったりと言えそうですね!

アメリカでも注目の存在に

ラボをシェアする。その研究スタイルがいち早く根付き、数々のイノベーションが生まれている場所と言えば、アメリカのボストンでしょう。2018年現在、ボストンではグローバル製薬会社トップ20社に名を連ねるうちの13社のほか、数十のベンチャー、スタートアップが活動。同年にはニューヨークを抜いてベンチャーへの投資額が全米2位を獲得するほど、注目を集めるエリアになりました。そんなボストンでシェアラボの代表的な存在として知られるのが、医師で、自身も著名なライフサイエンス起業家でもあるJohannes Fruehauf氏が創設した「BioLabs」。その特徴は、設備の充実度だけではありません。Johannes Fruehauf氏をはじめとする目利きたちが認めた企業やチームだけを入居させるというスタイルで研究の成功率をアップ。そこへ知財を扱う弁護士やベンチャーキャピタルがこぞって集まることで、研究環境がさらに向上。好循環なスタートアップエコシステムの構築を成功させています。

(出典:「世界最大のライフサイエンス・バイオクラスター ボストン」JETRO /ニューヨークだより 2018年9月)

日本でも広がるシェアラボ

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自社ラボや大学ラボに替わる選択肢として、これまで日本で利用されてきたのが「レンタルラボ」。特に近年は川崎市や神戸市といった行政に加えて、大手デベロッパーが参入しはじめたことで、レンタルラボ市場はますます盛り上がりを見せています。
そうした中で、「さらに初期投資を抑えながら、すぐに実験を開始したい」「オープンイノベーションに取り組みたい」というニーズの高まりを背景に、国内でもシェアタイプのラボが注目をされています。すでに2019年には東京・日本橋に「Beyond BioLAB TOKYO」が、2020年には神戸に「スタートアップ・クリエイティブラボ(SCL)」がオープン。さらに2022年に大阪で「ターンキーラボ健都」がオープンするなど、シェアラボを利用する企業、研究者は着実に増加しています。ITベンチャーやスタートアップを中心にシェアオフィス、コワーキングスペースの利用が広がったように、研究シーンでもシェアラボが一般的になる日もそう遠くないのかもしれません!

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シェアラボ「ターンキーラボ健都」WEBページ
https://www.krp.co.jp/turnkeylab/lp/