2017/10/12

レグセル―新しい免疫細胞医療創出への挑戦

レグセル(株) 代表取締役 松田 直人 氏


「当社は、免疫の制御技術を用いて自己免疫疾患やがんの新たな医療を開発しています。私は、20年近く花粉症に悩まされてきました。花粉症やその他のアレルギー疾患は、T細胞などの自己免疫システムとその制御細胞であるTregが影響しています。Treg量が減少することでT細胞が活性化されて細胞組織を攻撃するのが糖尿病などの自己免疫疾患です。自己免疫疾患を抑制するため、過剰に活性化したT細胞を抑制するためのex-vivoのTreg培養システムを、当社は開発しました。

当社の事業計画には二つのプロジェクトがあります。1つはアレルギーや自己免疫疾患、臓器移植などに関るもので、ex-vivoのTreg細胞培養システムを用います。もう1つは、がんに対する細胞障害性T細胞(CTL)治療で、iPS細胞由来のCTL細胞を作製します。

当社は、有名な免疫学者である大阪大学の坂口名誉教授をCTO、京都大学の河本教授を科学アドバイザーとして、約6億円の資金調達を行いました。今年中に基本技術を確立し、2018~2019年に製造プロセスや前臨床試験を行い、2020年から臨床試験を始める予定です。我々は、自己免疫システムを制御することで新しい治療方法を開発できると信じています。」

【主なメンターコメント】
「細胞治療は非常に話題となっているが、臨床研究と治療法を確立することは違うため、特許と事業化パートナーという2つの大きな問題をクリアしなければならない」 Johnson & Johnson INNOVATON, Dong Wu氏

「この治療法は多くの患者数が見込めると思うが、説得性を高めるには、患者数や市場規模等の数字的根拠をスライドに入れた方が良い」 MassBIO, Elizabeth Steele氏

img09_1.jpg

【発表者プロフィール】
1989年早稲田大学大学院理工学研究科応用化学専攻(修士)修了後、富士フィルム株式会社に入社。2015年3月、株式会社iPSポータル入社 社長室長に就任。2016年1月、レグセル代表取締役就任。
レグセル(株) ウェブサイト http://regcell.jp/

>> HVC KYOTO2017 記事一覧 に戻る