【イベントレポート】KRPミートアップvol.2~生成AIを活用した検索と情報整理で圧倒的業務効率化~終了
KRPミートアップvol.2~生成AIを活用した検索と情報整理で圧倒的業務効率化~開催レポート
2025年2月19日、京都リサーチパーク株式会社(KRP)主催の「KRPミートアップ Vol.2 生成AI編」が開催されました。テーマは「AIを活用した検索と情報整理で圧倒的業務効率化」。本イベントでは、株式会社Gns代表取締役の渡邊高行氏と佛現寺副住職の油小路和貴氏を講師に迎え、生成AIを活用した情報検索と整理に関する実践的なワークショップが行われました。
イベント冒頭で行われた参加者チェックインでは、「生成AIを毎日使っている」という方はごく少数で、半数は「時々使っている」、残り半数は「これから使っていきたい」という回答でした。「活用はこれから」という状況であり、多くの参加者にとって生成AIの実務活用に期待を寄せている雰囲気で始まりました。
司会を務めたKRPイノベーションデザイン部の井上氏から、京都リサーチパークの概要説明がありました。1989年に開設されエリア一帯を運営、現在510組織が入居し6,000人が働く環境であることが紹介されました。オフィス・ラボの提供だけでなく、「京都からの新ビジネス・新産業の創出に貢献する」というミッションのもと、35年間ベンチャー支援やオープンイノベーションに取り組んでいることが強調されました。現在は年間260件以上のイベントを開催し、2025年1月からは実証実験フィールドも提供開始したとの説明がありました。
KRPの紹介が終わると、講師の自己紹介へ。
渡邊氏は役者から転身してIT企業の代表取締役となった経歴を持ち、デジタル化・DX支援の中で業務効率化ツールとして生成AIの可能性に着目。地方でのデジタル化・DXの遅れを生成AIの波が加速させるのではないかという思いを持って活動されています。「IT横文字が苦手」という自己紹介で参加者との距離を縮め、専門用語を避けた説明を心がけている点が印象的でした。
油小路氏は「お坊さんがAI講師」という意外性のある立場から、仏教とAIの深い関係性について語りました。AIの発展により人間が「考える」ことが減少する中で、「なぜ自分がそれを選んだか」という自己への問いが重要になるという視点を提示。仏教も「自分というものを常に問う」思想であり、一見遠いようで実は近い関係にあると説明。「お坊さんでも使えるという安心感」を伝えることを意識されていました。
生成AI検索ツールの詳細解説
Perplexity(パープレキシティ)
渡邊氏によるデモでは、「生成AIとは何ですか」という問いかけに対し、Perplexityが複数のサイトを自動で参照し、総合的な回答を生成する様子が示されました。従来の検索では、ユーザーが複数のサイトを個別に確認する必要がありましたが、Perplexityはそのプロセスを自動化。さらに「Deep Research」機能では、AIが質問の本質を考察した上で検索を行い、42個のサイトを参照するなど、より深い調査が可能です。また、「ページに変換」機能(有料版)では、検索結果をウェブメディアのような形式で公開できる点も紹介されました。ソフトバンクユーザーは1年間有料プランを無料で利用できるキャンペーンについても言及がありました。
Genspark(ジェンスパーク)
油小路氏からは、Gensparkの特徴として「深掘りした検索結果」と「複数AIモデルの同時比較」が紹介されました。特に「AIエージェントの組み合わせを試す」機能により、GPT-4、Claude 3.5 Sonnet、Gemini 2.0 Flashといった異なるAIモデルが同じ質問に対してどのような回答を生成するかを比較できる点は、多角的な情報収集に役立ちます。「Deep Research」機能ではおよそ20〜30分かけて約200件の情報源から詳細な調査を行い、最終的にこれらの情報を統合した総合的な回答を提供します。Perplexityと比較するとスピード感は劣るものの、より包括的な情報を得られるという特徴があります。
Felo AI(フェロエーアイ)
Felo AIは検索結果を様々な形式でアウトプットできる機能が魅力として紹介されました。検索結果をマインドマップ化する機能に加え、パワーポイント資料への自動変換、ポスター形式でのダウンロードなど、情報共有を効率化するツールとして紹介されました。特に「京都の観光地」という検索でデモが行われ、通常のウェブ検索とSNS検索を切り替えることで、結果が大きく変わることが実演されました。他にも機能として、公式サイトには載っていないようなニッチな観光情報をSNSから取得できる点が、従来の検索との差別化ポイントとして強調されました。
実践ワーク:ツール連携による情報整理の実践
参加者は25分間で各検索AIツールを試し、その後15分で横断的活用に挑戦しました。特に強調されたのは、「検索は検索AIに、まとめはChatGPTに」という役割分担です。
前回のミートアップでも話題に上がっていましたが、生成AIには様々な特徴があり、その特徴を活かしながら活用するのがポイントであり、今回は検索と整理で異なる生成AIを横断的に使ってみるということが大事なポイントです。
このプロセスを通じて、各ツールの得意分野を活かした効率的な情報収集と整理の方法を体験しました。
質疑応答で明らかになった生成AIの活用ポイント
質疑応答では、特に「複数のデータベース連携」に関する質問に対し、2025年のAIトレンドとして「AIエージェント」の重要性が強調されました。渡邊氏は「AIが業務を自動で行う、自分のアシスタントのようにAIがどんどんやってくれる」という未来像を示し、Gemini Advancedの機能をデモンストレーションしました。
検索結果をスプレッドシートやドキュメントに直接エクスポートできる機能は、コピー&ペーストの手間を省き、検索・まとめ・共有・保存の一連の流れを効率化する例として紹介されました。
また、生成AIを使う上での重要な注意点として以下が強調されました:
- 個人情報は入力しない
- AIの回答を完全に信用せず、人間の目でチェックする
- 回答されている情報が最新かどうか、ソースやカットオフの確認を行う
今後の展望と継続的学習の重要性
イベントの締めくくりでは、AIツールが僅か2ヶ月前と比較して急速に進化している状況が説明され、「今は手が届かないと思うことが来月には手が届くかもしれない」という言葉で技術の急速な発展が強調されました。
講師らが運営する「AIどうでしょうコミュニティ」の紹介では、最新情報のキャッチアップをサポートする場として、特に中小企業向けに業務効率化に役立つAI情報を精選して発信していく方針が示されました。
井上氏からは、アンケート結果が次回企画に直接反映されることが説明され、実際に本イベントも前回7月の生成AIイベントでのアンケート意見から実現したものであることが紹介されました。
本イベントでは、単に生成AI技術を知るだけでなく、実際の業務プロセスにどう組み込むかという実践的視点から、検索と情報整理の効率化手法を体験する機会となりました。京都リサーチパークは今後も最新技術と実務をつなぐハブとしての役割を果たしていきます。