平成28年度 再生医療サポートビジネス懇話会 第3回はんなり雑記終了

平成28年度 再生医療サポートビジネス懇話会 第3回はんなり雑記


日時 / 平成28年7月5日(火) 16時~19時
場所 / 京都リサーチパーク1号館4階サイエンスホール
講師 / 寺井 崇二 氏 (新潟大学大学院 医歯学総合研究科 消化器内科学分野 教授)
座長 / 田畑 泰彦 氏 (京都大学 再生医科学研究所 生体材料学分野 教授)
講演 / 難治性消化器疾患に対する修復再生医療の開発の現状と課題

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なんと、7月5日の京都市は37度を記録する猛暑日。
暑い中にもかかわらず、80名を超えるみなさまにご参加頂きました。
今回もサイエンスホールはほぼ満席状態。外の暑さもさることながら、会場内にも静かな熱気が満ちていたように感じました。
第3回の講師は寺井 崇二先生(新潟大学大学院 医歯学総合研究科 消化器内科学分野 教授)です。柔和で穏やかな雰囲気の先生です。

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座長の田畑先生からは「臨床研究を力強く牽引されている先生」とのご紹介がありました。
臨床の先生のお話というのは"企業のみなさんが聞きたい話ナンバー1"という、大変関心の高いテーマということで、なるほど、会場に満ちた熱気の理由はこれだったのかと腑に落ちました。(そして、会場の設定温度を下げなければならなかったのも、記録的な暑さのせいだけではなかったのだと勝手に納得しています。
今回の講演内容は「難治性消化器疾患に対する修復再生医療の開発の現状と課題」です。 細胞を用いた肝臓治療、早期食道がん内視鏡治療後の狭窄予防法の開発、臨床の先生が今必要とされているもの、また肥満症に関するお話など多岐にわたる内容となりました。
B型肝炎、C型肝炎、アルコールや生活習慣が原因の肝硬変では、同じ肝硬変でも細胞の線維化が異なることを写真で分かりやすく説明して頂きました。
今までは肝線維化は治らないと考えられており、現状の根治療法は肝移植なのですが、ドナー不足や生涯にわたる免疫抑制剤の投与、大きい手術侵襲が問題になっていました。
自己骨髄細胞投与療法で肝線維化が治療できる時代になってきたそうです。
"肝線維化改善"と"肝再生"を目指した新しい再生療法の開発をしてきたのだと穏やかに、しかし情熱をもってお話しされる寺井先生に、会場の熱がまた少し上がったような気がしました。
寺井先生の講演中には「シンプルに、簡単に」「臨床」という言葉が何度も出てきます。
登場回数が多いというだけではなく、その言葉を口にされるとき、ほんの少しテンポが揺らいでアクセントが強くなるように感じました。
終始一貫して穏やかな口調の先生ですが「シンプルに、簡単に」「臨床」とお話しされるときには、そこに込められた思いが、ぱっと鮮やかに表出するような印象があります。
シンプルに簡単に、誰でもどこでも効果的に安全に――それが他ならぬ"患者さんのため"になるのだという思いが強く伝わってくるようでした。
先生は「再生医療に望みを託す患者さんに寄り添って一緒に橋を渡る、ライセンスをかけて挑戦するということが医師としての唯一のミッション」ともお話しされています。
個人的に、今回の講演の中でいちばん深く胸に響いた部分です。
自分が患者の立場であったなら、これほど心強い言葉はないと思いました。また、先生の穏やかな印象の中にも、ぎらりと光る情熱が垣間見えた気がして"燃える!"と熱くなった瞬間でもありました。

第4回懇話会は2016年10月17日(月)開催です。
季節は秋。その頃には涼しく過ごしやすい気候になっていることと思います。
講師に落谷 孝広先生 (国立がん研究センター 研究所 分子細胞治療研究分野 主任分野長)をお迎えし「エクソソームを測定する基盤技術開発の必要性」をテーマにお話し頂きます。
少し期間が"あき"ますが、次回の懇話会もお楽しみに!


産学公連携部 友田###
再生医療サポートプラットフォーム
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