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2024/04/12

【株式会社 ディ・ワークス】 「生涯・現場主義」をつらぬき、多彩な空間デザインをクリエイトする

京都を拠点に、エキシビジョン・商業施設・イベントに関する企画・デザインから設計・施工まで、空間にまつわる様々なディスプレイをトータルに創り出す株式会社ディ・ワークス。 「生涯・現場主義」をモットーにした企画力と実行力を強みとし、多彩な空間デザインを創造しチャレンジを続けてきた。その創業ストーリーと仕事への情熱、クリエイティブの源泉について、代表取締役の佐合井氏と副社長の伊藤氏に話を伺った。

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株式会社 ディ・ワークス/代表取締役 佐合井(さごい) 寿氏
株式会社 ディ・ワークス/取締役 副社長 伊藤 康史氏

「クリエイティブの現場で働き続けたい」という想いを共有して独立

■会社の主な事業内容について教えてください。

佐合井氏:弊社はシンプルに言えば、「ものづくり」の会社で、平面的なグラフィックから立体的な造形物まで、家具、壁、天井も含めて空間をデザインし施工まで行う会社です。すべての社員が企画から施工までオールインワンで対応し、一社完結でトータルな空間創造を実現できることを強みとしています。

伊藤氏:企業の展示会ブースを多く手がけておりますが、イベント・商業施設・サイン・什器・ステージなども幅広く対応しています。巨大クリスマスツリーや行政イベントのイルミネーショントンネルも携わり、最近では全国展開するK-POPのポップアップショップの施工なども行っています。

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■創業ストーリーについてお聞かせください。

佐合井氏:元々、京都にある大手ディスプレイ会社に勤務し営業部門の管理職をしていました。ディスプレイ会社の場合は、営業と言っても企画提案を行うのが仕事ですが、当時は管理職になり実務仕事は少なくなっていました。大手企業で出世をするということは、組織の上に就くことになります。現場の第一線で働き続けたいと思い、当時部下であった伊藤を誘い、2000年に会社を立ち上げました。おかげさまで現在も30年前と同じ仕事をしているのですが、好きな仕事をずっと続けられるのは幸せです。

伊藤氏:会社でお金を数えるより、現場に出るというのが佐合井のスタンスなんです。私も同じ会社で働き、営業部に所属していました。社内にデザインルームもありましたが、「自分ならもっとこうする」という想いが強くあり、自らデザインを提案していました。学生時代に美術を学んだわけでもなく、現場での叩き上げでデザイン力を磨いてきました。

管理する側になると、実務はあまり行わないのですが、今でも私は現場仕事をします。若い頃は自分が一番だと思っていましたが(笑)、年齢を重ねてくると適材適所でその分野に長けたスタッフに担当してもらった方が良いと考えるようになり、今ではディレクションに専念することも増えています。

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ニーズに対して100%以上の満足をお届けし、信頼関係を築く

■どのようにして、会社を成長させられたのでしょうか?

佐合井氏:弊社は、分析機器の大手メーカー様と取引をさせていただき、ショールーム、新社屋のロビー、工場見学の内装なども担当しています。その他にも、弊社のデザインを気に入ってくださり、長く取引をさせていただいているお客様が多いことに感謝しています。さらに新たなお客様をご紹介いただいたりして、ビジネスはどんどん広がっていきました。

伊藤氏:担当の方も「面白いことをやろう」という考えの方が多く、イベントの企画や進行管理も代理店などを介さず、社員教育の一つとして社内で行われていることもあります。規模が違うのでおこがましいですが、弊社とスタンスが似ているので共感いただき長くお付き合いいただけているのかもしれません。

佐合井氏:私は、現場の若い担当の方にも、「すぐ来て」と気軽に呼びつけられるような関係でいたいと思っています。「クリエイティブなものを創造する」という仕事は、一度お仕事をさせていただかないと、私たちの提供価値をご理解いただきにくいかと思います。

これまで、積極的に営業活動をしたわけではありませんが、ご依頼いただいたことには100%以上でお応えするというのが弊社のスタンスで、一つひとつ全力で取り組んできました。そうしてお客様との信頼関係を築くことで、弊社も成長していくことができたのだと感じます。

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「諦めない心」「新たな発想」でやり抜く、若い人材を育成したい

KRPに入居されたきっかけをお聞かせください。

佐合井氏:当初はマンションの狭い部屋を借りて起業しましたが、ビジネスも順調に進み、手狭になったのでKRPのスタジオ棟に入居を決めました。大手の企業様と取引をする上で、信用という面において、京都のビジネス拠点であるKRPにオフィスを構えるということに大きな魅力を感じたのです。また、弊社の主要クライアントは京都を拠点にする企業が多く、利便性の上でもメリットを感じて、2003年にスタジオ棟に入居しました。

■現在8号館に移転されましたが、オフィス空間のコンセプトについて教えてください。

伊藤氏:KRP8号館の外観デザインは、外壁など「横」基調のデザインが多用されています。そこでへそ曲がりな私は、「縦」基調のデザインを骨格に自社オフィスの内装を行いました。鉄・木材・格子・ルーバーと次々に「縦」が襲ってくるイメージです。アクセント壁には、鉄道などで防音防風対策として使用される外装材をあえて内装に使用するといった適材適所の新たな創出を心がけています。また、最近のオフィスで多く採用されているガラスを使用した間仕切りなど、実際に来社されたお客様が直接目にすることで現場へとつながるショールームとしての役割も、弊社オフィスに持たせています。

<8号館内にあるディ・ワークスさまのオフィス内観>

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<参考写真:8号館外観>

8号館は、KRP地区内唯一の、左右だけではなく上下のオフィスも連結可能な建物。2006年竣工当時の設計コンセプトは、「既成概念にとらわれず自由な発想を大切に」。
https://www.krp.co.jp/rentaloffice/building/bldg8/

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KRP地区内での施工事例>
KRP3号館に、京都テクニカルセンターを構えるアルケマ社さま。フランスに本社を置く化学品メーカーである同社は、革新的な材料や、サステナビリティの向上に貢献できる素材を販売している。京都という立地、フランス本社という特徴からも、海外からの来客も多い同社のエントランスは、一見異なるように見える製品も、実は素材が同一であることを印象づける展示や、グローバル企業ならではの世界地図が。KRP地区内でも数少ない、天井から床まで全面ガラス扉のエントランスは、2019年にディ・ワークスにてリノベーション施工。

<アルケマ株式会社 京都テクニカルセンター ヴィトリ所長からのメッセージ>
D’WORKSとは10年来のお付き合いで大変お世話になっています。’WORKSの創造性や既成概念に捉われないクリエイティブな考え方、そしていつも素早い対応をいただき私たちはいつも感謝しています。同じ京都リサーチパーク内にお互いのオフィスがあるのもいいですね。
Damien VITRY, Arkema Kyoto Technical Center General Manager

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■今後の目標についてお聞かせください。

佐合井氏: 事業の売上アップなどよりも、若手の人材育成に力を入れたいです。ディスプレイの仕事は、建築や芸術系の学校を出ていなくても、現場で学ぶことができます。ただ、施設の営業終了後や休日に作業を行うこともあり不規則になりがちです。どうしても踏ん張りを効かせないといけない時もあります。しかし、「ものづくり」をしたい人には、楽しくやりがいのある仕事だと思います。

伊藤氏:実際の施工現場では、「納期に間に合わない」「寸法が合わない」「展示物などが重すぎる」など、パソコンで企画する時には想像できないようなトラブルが頻繁に起こります。例えば、巨大なクリスマスツリーを展示する場合、何十トンもある鉄鋼材をクレーンやウインチを駆使して専門の鳶職が高所で組み立てる必要があり、施工の際は不測の事態が起こりうることまで予測し配慮する必要があります。

そのため、この仕事に必要なのは、「諦めない心」だと思います。諦めずに考え続けると、何かしらの解決策が見つかります。「課題をクリアし、最後まで諦めずにやり抜く力」こそが大切です。また、現場の気を緩ませないように、時には厳しい現場監督として仕切ることも必要となります。時にはスタッフに無理を言って、仕事を無事に遂行する力も求められると思います。

佐合井氏:そうですね、諦めたらそこで終わりなんです。最後まで諦めずに考えると、いいアイデアが生まれて解決できたりします。昨年から弊社でインターンシップを実施していますが、若い学生は、私たちにはない面白いアイデアを思いつくので、勝てない部分も多くあると感じています。ディスプレイ業界を面白いと感じて、新しい発想を生み出し、どんどんチャレンジしてくれる人材を育てていきたいですね。

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伊藤氏が担当した巨大クリスマスツリーの先端部分

企業情報

佐合井(さごい) 寿

1964年生まれ。滋賀県大津市出身。1986年から大手ディスプレイ施工会社に勤務。2000年、生涯現場人であるために独立起業。ブレないクライアント第一主義と妥協を許さないクリエイティブワーク、正確な目利き、鋭い嗅覚、強いリーダーシップは若手につけいる隙を与えない。大型案件からPOP1枚までこなすバイタリティあふれるプロフェッショナル。現在は若手育成に力を注ぐ。

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伊藤 康史

1970生まれ。京都市出身。1993年からこの業界一筋。大手ディスプレイ施工会社では営業職でありながら独特のクリエイティビティとガッツを評価され、DWORKSの創業メンバーとなる。若い頃から積み上げたノウハウと経験を活かし、グラフィックから図面構成、パース、現場作業に監督業務もこなす。業体も、展示会・ステージ・屋外イベント・内装工事・鉄骨工事までと守備範囲は広め。

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企業情報

組織名:株式会社ディ・ワークス
役職名:代表取締役
代表者:佐合井 寿
所在地:8号館1
TEL
075-323-6256
URL
https://dworks-ltd.jp/
E-Mail:winxp@dworks-ltd.jp

事業内容

エキジビジョン・商業施設・イベントに関するデザインから設計・施工までをトータルでディレクションしております。