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イベント情報

開催レポート「MOVE ON Vol.4」地域課題を解決する2030年のスマートシティをデザインする ~みんなが住みたい「最先端住まい」を創ろう!~終了

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KRP OPEN INNOVATION CLUBのコンテンツの1つ、企業と学生の共創プログラム「MOVE ON」を、2021年9月4日(土)~ 5日(日)の2日間にわたって開催しました。その様子をご紹介します!

2019年秋にスタートしたMOVE ONも今回で4回目。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響によりオンラインでの開催となりましたが、全国から過去最多となる28名の学生が集まり、6チームに分かれアイデアソンに挑みました。

今回の参画企業はKRP OPEN INNOVATION CLUB会員である、「村田機械株式会社」さま、「株式会社ラック」さま、「大阪ガス都市開発株式会社」さま。MOVE ON史上初の参画企業3社での開催となりました。各社から2名ずつ、チーム専属の企業メンターを務めていただき、近藤玲子さま(株式会社Voice4u)と井上雅登(京都リサーチパーク株式会社)もKRPメンターとして各チームをサポートします。

今回のテーマは【地域課題を解決する2030年のスマートシティをデザインする ~みんなが住みたい「最先端住まい」を創ろう!~】 です!

チーム紹介

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アイデアソン1日目

前週のキックオフイベントと企業紹介座談会を経て、チームメンバーとの顔合わせが済んだ状態で迎えたアイデアソン初日。昨年に引き続きファシリテーターを務める、塩谷愛さま(株式会社パソナグループ)によるオープニングを終え、早速チーム活動へ入ります。

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ファシリテーターを務めた、株式会社パソナグループ 塩谷愛さま


今回は、ディスカッションのツールとして「Hylable」を導入*。チームメンバーの音声情報がリアルタイムで可視化されるHylableがチーム活動をサポートします。ゲストとしてハイラブル株式会社 代表取締役 水本武志さまにもお越しいただき、ツールのご説明やサポート、チーム活動のフィードバックをしていただきました。

* Hylableとは:
2016年に設立された東京のスタートアップ企業「ハイラブル株式会社」が開発したクラウド型Web会議システム。参加者の発言量やその変化、やり取りの量などのデータをリアルタイムで分析し、その場で見える化。オンライン授業や企業研修でのグループディスカッションなど、様々な話し合いの場で活用されています。同社は設立当初より、一貫して話し合いの見える化事業を手掛け、第17回(令和2年度)日本e-Learning大賞「厚生労働大臣賞」を始めとした数々の賞を受賞しています。

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ハイラブル株式会社 代表取締役 水本武志さま        Hylableでのチーム活動の様子

地域が抱える課題は何か、2030年にはどんな街であってほしいか、そのためにはどんな技術が必要か、それぞれの視点で深堀していきます。大阪ガス都市開発さまから提供されたヒント:「地域課題の捉え方」を参考に、地域についてまずはじっくりと調べるチーム、自分の中で温めていたアイデアを出し合いディスカッションを重ねるチームと進め方は様々。メンター陣も学生に寄り添って伴走支援します。

午後からは、京都発のスタートアップ企業であり、自然素材のIoTデバイス"mui"を開発するmui Lab株式会社 代表 大木和典さまをお招きし、テクノロジーに対する考え方やカームテクノロジーを生活の中に落とし込む製品開発への取り組みについてお話しいただきました。様々なテクノロジーが当たり前に身近にある環境の中で、テクノロジーと私たちの生活をうまく共生させるカームテクノロジーという考え方に触れ、学生からは多くの質問や共感の声が寄せられました。

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mui lab株式会社 代表 大木和典さま

1日目最後のプログラムは、2チームずつに分かれての報告会です。オンラインのため、他チームの様子が全く分からない状況で進めていたチーム活動。他のチームがどんなアイデアを出しているのか、どのように議論を進めているのかを知ることができ、お互いに刺激を受ける場となったようです。

アイデアソン2日目

最終発表に向けて早速チーム活動に入ります。学生が行き詰ったときは、企業メンターとKRPメンターが全力でサポート。時には別チームからのオファーを受け、出張メンタリングを行うことも。複数の企業担当者のお話を一度に聞くことができるのもMOVE ONの特徴。産業機械、セキュリティ、不動産、分野横断で学生へのメンタリングを行い、より実現性の高いアイデアへと発展させていきます。

いよいよ迎えた最終発表。学生と共に2日間走りぬいた企業メンターの応援コメントにも熱が入ります。審査員からの質問にも詰まることなく受け答えをする学生の姿からは、地域課題に真摯に向き合い、自分たちが望む未来の街の姿をしっかりと思い描き、考え抜かれたアイデアであることが伝わりました。

各チームのアイデアと受賞チームは以下の通り。

■Random:KRP賞

"忘れ物を忘れて暮らす街"をコンセプトに、忘れ物という個人的な問題を社会的な問題としても捉え、解決策を提供。「情報・記録」の忘れ物は、画像・音声認識やテキストマイニングを用いた行動分析により解決。「モノ」の忘れ物は、安価なRFタグ等を用いて失くした場所や持ち主を特定する。

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■ビタミンB:村田機械賞

人口の3分の1が65歳以上で、その8割がアクティブシニアになる未来を見据え、彼らが生きがいを感じられる街"アクティブタウン"をつくる。アニマルロボットが街を見守ることで、健康への不安を解消。さらに、介護や保育の分野でアクティブシニアに雇用を提供することで、生きがいや人とのつながりを創出する。

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■NERV(ネルフ):ラック賞

治安があまり良くない印象を持たれている地域を対象に、「誰でもアーティストになれる街」をコンセプトとして、街の印象改善を目指す。廃校を文化芸術の交流拠点として活用し、学生や芸術家のアート作品の展示・AR技術を用いたアート体験の提供といった施策の下、地域や周辺の芸術施設とも連携した街づくりを進める。

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■Moonwalk:大阪ガス都市開発賞

「若者との接点がない・食事が余る」という高齢者の課題と、「材料が余る・料理がめんどう」という一人暮らしの若者が抱える課題を同時に解決しながら、人と人のつながりを生む。マンションの部屋を"モノ移動エレベーター"でつなぐことで住民同士の円滑な物の受け渡しを可能とし、高齢者は作った食事を若者に届け、若者は自分で作らずとも手作りの料理を食べることができる。

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■ちょこっと京都

「学生数が京都市内でNo.1」というポテンシャルを持つ西陣地区を特区に指定し、「学生が地域社会で活躍し、地域の課題を解決していくまち」をつくる。企業向け学生斡旋アプリの開発、トライアルインターンの実施、学術・実証調査がしやすい環境整備(規制緩和)を行うといった企業や地域を巻き込んだ施策により、学生や若者世代が挑戦しやすい環境を提供。

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■えいや

西陣地区が抱える「若者に西陣の魅力が伝わりきっていない、若者との接点を生み出せていない・維持できていない」という課題に対し、解決策を提示。西陣パスポートの発行、副業支援、デジタルツイン、イベントの開催といった施策により、関係人口の増加や若者との関係性を持続的なものにすることを目指す。

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参加者の声

MOVE ON参加者の属性は、高校生~大学院生、理系学生・文系学生、アイデアソン初心者~ベテランまでと様々。そして、MOVOE ONに求めるものも人それぞれ。誰もが参加しやすいMOVE ONだからこそ、たくさんの"創発"の瞬間が生まれているはずです。最後に、参加学生のコメントをお届けします。

▶普段関わることのない他大学の学生や企業の方と関わることができ、良い刺激を受けました。

本当にありがとうございました!学生たちはどっぷり疲れているのにファシリテーターの方やメンターの方がずっと明るく進行してくださって本当に感謝感謝です。楽しかったです!

オンラインという環境下でも、密なコミュニケーションを取ることができました。

▶今回が想像以上に得られるものが大きかったので次回も参加したいと思いました。これを機に他のこういったイベントにも積極的に参加していきたいと思います。

▶企業メンターの方がじっくりと話を聴き、的確なアドバイスをして頂いたおかげで議論を進めることができました。

MOVE ONについてのお問い合わせ

「MOVE ON」は、次回開催にむけ、企画を進めています。ご関心のある方は、KRP OPEN INNOVATION CLUB 事務局(innovation@krp.co.jp)まで、お問合せください