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2017/10/15

iPS細胞由来の心血管系細胞の実用化

iHeart Japan(株)  代表取締役 角田 健治 氏

「当社は、心不全治療用にiPS細胞由来の再生医療製品を開発しているベンチャー企業で、2013年に設立されました。基本技術は、京都大学iPS細胞研究所の山下潤教授の研究成果で、これまでにVCからの投資と、公的機関からの補助金を獲得しています。また、心筋細胞などの研究ツールは、タカラバイオと提携して既に発売しております。

今日はメインの開発案件であるiPS細胞由来の心血管細胞の多層体について話します。当社は、ゼラチン・ハイドロゲル粒子を用いた特殊な積層技術により、多数の細胞シートを積層できます。細胞シートを積層すると、通常は酸素や栄養が不足して、細胞が死滅しますが、当社の積層技術で作られた多層体は試験管培養で1週間経っても生存できます。既に、心筋梗塞モデルのラットとブタの動物実験で有効性を示唆するデータを得ています。

当社は、2020年の治験開始を目指しており、これと並行して京都大学での臨床研究も準備しています。市場規模は、日本でも年250億円以上になると見ています。世界中の患者様を救うため、大企業とのパートナーシップを求めています。」

【主なメンターコメント】
「再生医療は先端技術なので、どの企業も興味を持っており、特許の状態によっては、中規模以上の製薬企業にとって非常に魅力的な技術になる」 Takeda Pharmaceutical, Sham Nikam氏

「再生医療は非常にホットな領域だが、許認可以外にiPS細胞の製造効率の問題や、標準的治療に対する顕著な治療効果を示せるかという問題を解決しなければならない」 Johnson & Johnson INNOVATON, Dong Wu氏

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【発表者プロフィール】
投資会社にてバイオベンチャーの投資を担当。2013年にiHeart Japan(株)を設立し、代表取締役に就任。
iHeart Japan(株) ウェブサイト http://www.iheartjapan.jp/

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