2026/01/06(火)
医療の可能性を広げる情報学のチカラ ― 生体センシングとデータ解析が描く医療の未来 ― 終了

2026年2月19日(木)に、健都イノベーションパーク交流セミナー《京大発イノベーションを探る @健都》「医療の可能性を広げる情報学のチカラ ―生体センシングとデータ解析が描く医療の未来―」を、オンライン配信で開催しました。
■当日プログラム■
・講演
・パネルディスカッション&質疑応答
・交流・名刺交換 ※現地参加の方のみ
当日は、京都大学大学院情報学研究科 新津葵一教授と、同大学院情報学研究科の江口佳那講師のおふたりがご登壇くださいました。
前半では、新津先生から、半導体と集積回路技術の進化に伴う低消費電力・小型化を背景とした、涙中の糖分を利用した発電・センシング一体型コンタクトレンズによる非侵襲・持続的血糖モニタリング等に関する研究開発の状況、予防医療の実現への展望などについてご講演いただきました。また、後半には、江口先生より、ウェアラブル表面筋電図を用い、ノイズ低減処理と二段階評価で睡眠時四肢周期性運動など睡眠障害関連の筋活動区間を自動検出する研究などについてご講演いただきました。
いずれも、今後の精度向上や臨床評価、産学連携による実運用化が期待されるもので、将来の予防医療の姿をつくる先端研究と、連携体制の現在位置について、セミナー参加者との間で、共通理解を深めた形となりました。

- 当日のパネルディスカッション 話題例(抜粋)
<進行:京大オリジナル株式会社共創アシストチーム 岡田一郎 氏>
Q:医療行為の段階にすすむ際の一番の課題は何でしょうか?その課題の乗り越えるために、どういった役割の人が居ればよい、とお考えか。
A:[新津先生]何より資金が足りないこと。誰が利益を得るか不明瞭であって、リスクを取りたがる人がいないのが現状。もちろん、PMDAを通すことや臨床試験など、そして、そこに時間がかかるという課題もあるが、まず資金調達が最大の障壁。資金調達にあたっては、本当にニーズがあるのだという点を、患者さんとの間で対話し確認することが必要となる。1社だけではなく、材料、基盤等様々なメーカーの方と話をするのも重要。スマートコンタクトレンズのコンソーシアムが最近立ち上がってきたが、そのような流れが少しずつでも生まれると良い。
[江口先生]医療機器を開発支援するスキームそのものとしては、たしかにAMED等も整備され、予算がついているように見える。ただ、実際は医工連携が前提となっていて、臨床医と工学系研究者の連携体制が求められるため、第1段階でまず臨床医を見つけることがハードルになる。さらに、AMEDは特許取得までは支援するが、第2段階でメーカーを含めた三者体制を求める。ここで、大学教員が、メーカーを探すには、よほどのネットワークが無いと困難。また、製販免許を持つメーカーが研究員を長期間出すリスクを負いたがらないため、実現しない。大学教員によるベンチャー化も解にはならはない。
しかし、こうした、いわばメーカー等に相当の覚悟を求めるようなスキームだけではなく、ソフトな連携から始めることも十分に考えられる。どちらの形でやっていくのか、目指すものを互いに整理したうえで進められれば。
以上
当日は、会場・オンライン配信において、約200名の皆様にご参加いただきました。
京都リサーチパーク(株)では、今後も、定期的にライフサイエンス・ウェルネス系の企業・スタートアップやアカデミアの研究者を対象とした、研究環境やアクセラレーションプログラムなどの情報を発信するセミナーを開催します。次回もぜひご参加ください。
過去のイベントレポート等はこちら⇒https://www.krp.co.jp/labplus/events/
イベントの中でご案内した「ターンキーラボ健都」の詳細は以下ページからご覧ください。
