2024/12/11(水)
《京大発イノベーションを探る @健都》皮膚再生医療の最前線 ~ヒト線維芽細胞由来の培養真皮開発が見据える未来~ 終了

2025年1月21日(火)に、健都イノベーションパーク交流セミナー/京大発イノベーションを探る@健都「皮膚再生医療の最前線 ~ヒト線維芽細胞由来の培養真皮開発が見据える未来~」を、大阪・健都の会場(オンライン配信とのハイブリッド)において開催いたしました。
■当日プログラム■
・講演
・パネルディスカッション&質疑応答 ※終了後、オンラインは閉会
・交流・名刺交換 ※現地参加の方のみ
今回のセミナーには、先天性巨大色素性母斑、糖尿病性の難治性潰瘍や熱傷などの疾患を対象とした線維芽細胞の培養真皮について、共同で研究開発を行っている、京都大学大学院 医学研究科 森本 尚樹 教授と(株)ジャパン・ティッシュエンジニアリングの清水 義博 様にご登壇いただきました。



■トークセッション・Q&Aの内容(一部抜粋)
- これまでの産学連携の経験上、課題と感じたこと
森本教授:企業にはまず大学との関わり方をわかっていただけるとやりやすい。大学側には基本的に資金がないものだが、そこで企業側にもお金がない、となると回らない。アイデアを出しながらも研究費を共同で取りに行くまでの過程では、ある程度の資金持ち出しが必要となる。そういうものだと理解していただけるとやりやすい。また、例えば、同種培養表皮の症例報告なども現在の倫理規制のもとで作っていくとなると10年、15年とかかる。患者さんに新しい治療や診療機器を適用するにも、様々な手続きがあり、当然、数年はかかってしまうものだが、これが企業側のスピード感と合わない場合がある。時間がかかることへの理解が必要。こうした中でも、双方の問題意識が一致していれば、うまくいくのではないか、と思う。
- 今後の研究・事業展望について
清水様:培養皮膚製品の展開ということであれば、まだ付属器を付与した培養皮膚はできておらず、審美性が良くなるような培養表皮の開発もまだ不十分。このあたりの実現、展開を。また、遺伝性疾患に対する治療などの展開が今後考えられる。再生医療全体では、あらゆる細胞の力を使って治療できる、という展開が見えてきた部分ではあるので、こうした範囲を広げていきたい。
- 線維芽細胞の培養真皮が開発された未来社会の姿、我々の暮らしについての展望
森本教授:母斑の患者さん、熱傷の患者さんらが、本当に皮膚がないという状況になった際、製品として使えるものが、凍結保存されていてすぐに使える状態にあれば、治療は格段早くなる。医師側、患者さん側ともに負担が減る。大きな皮膚製品であれば、糖尿病潰瘍の方にも使える。最終的にはコストも下がる。良いものをつくり、皆の負担が減るという姿が実現すればよいと思う。繊維芽細胞で生着するようなものができれば、そこにほかのものを入れていくことができる。例えば、血管になるような細胞、筋肉になるような細胞など。眼科でも再生医療製品がでてきているように、何かの成功品ができれば他の領域でもうまくいくということが起こりうるため、うまく広まっていけば良いなと考えている。
清水様:母斑や熱傷はもとより、難治性潰瘍や褥瘡などの疾患については、より自身が将来発症する可能性があると身近に感じる方も多いのではないか。介護する側にもなる可能性がある。患者さん自身の痛み軽減・期間短縮、そして、介護する側の負担軽減という点でも意義が出てくると思う。
以上
京都リサーチパーク(株)では、今後も、定期的にライフサイエンス・ウェルネス系の企業・スタートアップやアカデミアの研究者を対象とした、研究環境やアクセラレーションプログラムなどの情報を発信するセミナーを開催していく予定です。次回もぜひご参加ください。
過去のイベントレポート等はこちら⇒https://www.krp.co.jp/labplus/events/
イベントの中でご案内した「ターンキーラボ健都」の詳細は以下ページからご覧ください。
