PCP/MOFによる塗料臭の脱臭(大原パラヂウム化学株式会社)終了

実施企業
大原パラヂウム化学株式会社(HPはこちら)
技術紹介と実験目的
大原パラヂウム化学株式会社は、多孔性配位高分子/金属有機構体(PCP/MOF)を用いた脱臭剤の開発に取り組んでいます。PCP/MOFは微細な孔構造をもち、揮発性化合物を効率的に吸着できる特性から脱臭やガス吸着材として期待されており、2025年のノーベル化学賞を受賞した世界的に注目を集めている素材です。同社はこの素材を様々な形状に成形する独自技術を確立し、既に特許を取得しています。
本実証実験の主目的は、塗装工事などで発生する塗料由来の臭気を、PCP/MOFを施したフィルターでどの程度低減できるかを実環境で評価することです。脱臭効果の他、施工性や持続性等を検証することで、実務現場での導入可能性を模索するとともに、ビル管理や施設運営における臭気対策分野としての新しい用途展開を目指します。
実証実験の様子
実証実験はKRP地区内のご入居者さまが退去時に行う原状回復工事にて行いました。原状回復工事では壁や扉の塗装作業が行われ、塗料由来の臭気が発生するため、この臭気に対して脱臭効果があるのか検証します。
今回は工事対象フロアの空調機械室に設置されているフィルターにPCP/MOFを施した不織布を施工しました。この空調機械室は、工事対象の貸室を含む複数のお部屋の空気を吸引し、温度等を調整した空気をフロアに循環する役割を担っています。そのため、空調機械室内の2か所に不織布を施工することで、吸引した空気がフロアに送り出される前に、二段階で脱臭処理がなされる運用形式で実験を行いました。

実験期間中はフロア内の計4か所にモニタリングポイントを設け、臭気レベルを継続的に計測して不織布の設置前後の差を比較しました。その結果、PCP/MOFを施したフィルターの装着後は塗料の臭気が低減されることが確認され、空調経路に組み込むことでフロア全体への臭気拡散を抑制できる実務的な効果を確認できました。
これらの知見は今後、実用化に向けた参考データとして活用されます。
実施概要
実施場所:KRP4号館 空調機械室等
実施期間:2026年2月21日
京都リサーチパークでの実証実験の受け入れについて
現在、京都リサーチパークを実証実験フィールドとして開放しております。
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