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2023/10/31

【HVC KYOTO 2023 ポストイベント】ウェルネスシンポジウム ~細胞を操り、元気づけ、診る 細胞バイオテクノロジーが再生医療関連ビジネスを加速する~

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HVC KYOTOは、JETRO・京都府・京都市・京都リサーチパーク(株)が京都大学等と連携し 2016 年から実施する、海外展開を目指す当該領域のスタートアップや起業志向の高い研究者、およびオープンイノベーションに積極的な事業会社や、投資家・インキュベーター等が集まる"イノベーションプラットフォーム"です。

HVC KYOTOにこれまで参加されたスタートアップは149件(起業前の研究者含む)、そのうち約2割が再生医療関連と、再生医療は新ビジネス創出の一角を占める重要なテーマです。長年、バイオ・医療・材料化学・医工連携の先端研究に係る知見を共有し、広義で再生医療の議論を深める機会として、京都大学 田畑泰彦先生に監修いただいてきた当シンポジウムも、一昨年よりポストイベントに位置づけ開催しています。

今回は株式会社ビジョンケア 代表取締役社長の髙橋政代氏からは「持続可能な網膜再生医療」をテーマに、また、株式会社ステムリム 取締役の玉井克人氏からは「難病治療薬開発エコシステムの形成:アカデミア発バイオベンチャーと共に」をテーマに、基調講演をいただく他、HVC KYOTOの過去登壇スタートアップからは株式会社マトリクソーム 代表取締役社長の山本卓司 氏から「細胞外マトリックスを活用した新たな細胞培養法」についてもお話しいただきます。プログラム後半では、産官学のキーマンによる、ここでしか聞けないパネルディスカッションをお届けします。是非、ご参加下さい。

モデレーター

 
京都大学 医生物学研究所 教授 
田畑 泰彦 氏
再生医療の基本アイデアは、体本来のもつ自然治癒力を介して病気を治すことであります。この治癒力のもとは細胞の増殖、分化能力であるため、細胞周辺環境を作り与えることで細胞能力を高めることが「再生医療の具現化のKEY」となります。これまでタンパク質や遺伝子について発展してきたバイオテクノロジー技術の対象が、今や細胞にまで拡がってきています。すなわち、再生医療とは、「細胞バイオテクノロジー」分野であると考えられます。本シンポジウムでは、細胞を操り、元気づけ、診るための細胞バイオテクノロジーについて、産官学の専門家と参加者の皆さまとの意見交換の場を楽しんでいただきたいと思います。

日時

2023年12月14日(木)10:30-17:30(開場10:00 ※オンラインは10:25より)
※プログラムはPeatixをご覧ください。

講師紹介

<基調講演1>

株式会社ビジョンケア 代表取締役社長
髙橋 政代 氏
テーマ:「持続可能な網膜再生医療」
 iPS細胞を用いた網膜細胞移植は加齢黄斑変性に対する自家網膜色素上皮細胞移植に始まり、拒絶反応を抑えた他家網膜色素上皮移植で安全性を確認した後、現在は効果を確認するフェーズに入っている。さらに神経網膜シート(視細胞)移植も安全性が確認された。こうして網膜の再生医療は網膜外層の疾患群に対する「治療」の準備が整いつつある。
 一方で、再生医療は新しい医療分野であり手術を伴うため既存のルールは必ずしも最適ではない。また、当初は高額の医療であるが、コストとベネフィットにギャップがある。これらの性質を持つ再生医療を持続可能な一般的な「医療」として成り立たせるためには、皆で医療の仕組みから考える必要がある。再生医療成功の鍵を探る。


<基調講演2>


大阪大学大学院医学系研究科 招聘教授
株式会社ステムリム 取締役
玉井 克人 氏 

テーマ:「難病治療薬開発エコシステムの形成:アカデミア発バイオベンチャーと共に」
アカデミアによる難病治療薬開発には、難病患者との出会いを原点として、日常診療と基礎研究による病態解明を基盤にもつ創薬シーズの発見が必須である。一方、知財確保、非臨床試験、臨床試験のノウハウは製薬関連企業に蓄積しており、アカデミアと企業の連携無くしてアカデミア創薬の実現はあり得ない。本講演では、遺伝性皮膚難病「表皮水疱症」の患者との出会いから、表皮水疱症病態解明研究を経て、阪大発バイオベンチャー「ステムリム」の起業へと至った経緯を振り返りつつ、アカデミアとバイオベンチャーの協働による再生誘導医薬開発の現状を通して、難病治療薬開発エコシステム確立の必要性について述べる。

<パネルディスカッション情報提供>


経済産業省商務・サービスグループ生物化学産業課長 
下田 裕和 氏
テーマ:「TBD」



国立医薬品食品衛生研究所 薬品部 部長 

佐藤 陽治 氏
テーマ:「TBD」


株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング 代表取締役 社長執行役員 
畠 賢一郎 氏
テーマ:「再生医療等製品を安定的に提供するための取り組み」
演者らは、現在までに5つの再生医療等製品を上市した。なかでも自家培養表皮と自家培養軟骨は上市後10年を経た。これまでに2500例以上の患者に提供し、その安全性と有効性を確認することができた。起業当初は、製品の開発と製造販売承認の取得が主な課題であったが、その後は安定的な生産を続けることと、医療機関において高い有効性を発揮するための方策に焦点をあてた。
細胞を適切に操作し、これらの製品を適切に評価することは、再生医療等製品の安定供給に不可欠である。本口演では、演者らがこれまでに経験した再生医療等製品の供給に関連する課題や特別な配慮について例示したい。パネルディスカッションでの話題提起になれば幸いである。


株式会社マトリクソーム 代表取締役社長 

山本 卓司 氏
テーマ:「細胞外マトリックスを活用した新たな細胞培養法」
当社は、細胞培養基質としての細胞外マトリックスタンパク質を研究開発しています。特に、機能部位のみに断片化したラミニンタンパク質は、細胞の接着活性が高まり、iPS細胞の培養基質として有用であることが示されています。最近の研究では、より生体内に近い環境をつくるために、上記のラミニン断片にパールカンを付与することで、iPS細胞の分化誘導効率を有意に高めることが可能な細胞培養基質を作製することに成功しました。サポーティングインダストリーを担う大学発バイオベンチャーとして、再生医療の発展にどのように貢献できるのか、という観点から技術紹介をさせて頂きます。

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東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 消化器病態学 教授
岡本 隆一 氏
テーマ:「炎症性腸疾患に対する再生医療の開発の経験から
消化管の難病である炎症性腸疾患に対し、自家腸上皮オルガノイドを使った再生医療の開発は、臨床研究を実施する段階まで進んでいる。開発に際しては適切な特定細胞加工物の製造法を定めるだけでなく、安全性の担保、製造評価の方法、規格の設定、投与時のデリバリー方法の開発等が必要であり、これに伴う研究開発の方法等は一般的なアカデミアの研究活動とは異なる考え方・アプローチを動員する必要がある。また、アカデミアに在籍しながら開発にあたる人員についても適切に育成し、エフォート配分を行っていく必要がある。本講演では演者らの経験を通して、再生医療開発におけるアカデミアの役割と課題を考えたい。

※資料配布はございません。ご了承ください。
※情報は順次更新致します。最新情報はPeatixをご覧ください。

場所

 ➀京都リサーチパーク KRP西地区 4号館地下 バズホール
 ②オンライン
 ※オンライン参加でお申込みいただいた方には、開催前日に視聴用URLを送付いたします。
  Peatix(tickets@peatix.com)よりメールが届きますので、ご確認ください。

対象

 ・製薬・バイオ・モノづくり等の企業や研究者の方
 ・当該領域のスタートアップに関心がある方や今後起業を目指している研究者の方
 ・ライフサイエンスの異分野連携を目指す方 等

参加費

 無料

定員

 ➀京都リサーチパーク KRP西地区 4号館地下 バズホール:200名
 ②オンライン:500名

申し込み

 Peatixよりお申し込みをお願いいたします。
 https://hvc2023post.peatix.com

主催

 (独)日本貿易振興機構(JETRO) 京都府 京都市 京都リサーチパーク(株)

共催

 関西イノベーションイニシアティブ(KSII) 京都大学産官学連携本部(SACI) 京都大学イノベーションキャピタル(株)

後援

 近畿経済産業局 大阪府 兵庫県 大阪市 神戸市 大阪商工会議所 京都商工会議所 神戸商工会議所 (公財)京都産業21 (公財)京都高度技術研究所(ASTEM) (公財)神戸医療産業都市推進機構 (公社)関西経済連合会 (公社)京都工業会  (一社)京都知恵産業創造の森 (一社)ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J) NPO法人 関西健康・医療学術連絡会 関西健康・医療創生会議 NPO法人日本MITベンチャーフォーラム (同)SARR 関西医薬品協会(KPIA) バイオコミュニティ関西(BiocK)

お問合せ先

 京都リサーチパーク株式会社 イノベーションデザイン部
 E-Mail:hvckyoto@krp.co.jp