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特集

2018/01/12

【ニイガタ株式会社】 学び、考え抜き、実践する。すべてがつながって成長する

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ニイガタ株式会社 京都営業所(KRP1号館)  所長 山本 浩司氏

挑戦的な失敗は、むしろ褒める自分の力で壁を乗り越えることが重要

 弊社は横浜に本社を置き、実験装置・治具・試験器具などの設計製造、透明樹脂の加工技術を生かした可視化部品の設計製造、研究開発サポートなどを行っています。京都営業所は、2013年に関西の拠点として設置されました。小集団ですが、設計から製造、納品まで、すべて京都で取り仕切っています。京都で受注した仕事は京都でつくり、京都で納める。社長の言葉を借りれば「地産地消」。人材という点でも「地産地消」を意識しています。京都で働いてもらうために本社と情報共有しながら、京都営業所として採用しています。

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実験装置や工業機械の設計・製造など、企業・大学等の研究開発部門の開発支援を行っている

 弊社はメーカー企業や大学からの依頼で、治具・器具・装置をオーダーメイドで設計・製作をしています。特注品を扱うという性質上、総合的なスキル・知識が求められます。京都営業所のスタッフはお客様と技術的な打合せもするので、営業スキルに加えて、設計もできないといけないし、技術的な知識も蓄えていかないといけない。では、そんな人材をどう育てるのか。

 お客様の要望に対して、とことん考えさせる。追い込まれて、考え抜いた末に何らかのアイデアが生まれます。そこに至る過程において「自分で」壁を乗り越えていくことで、得たものは確実に自分の身になるからです。アドバイスはしますが、答えは教えない。一緒に考えるというスタンスですね。「自分で」というのが肝心で、それが基礎になって応用できるようになるのですから。

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CADで設計作業する女性社員

 その考えの背景にあるのは、社長が日頃話している「挑戦的な失敗は、むしろ褒める」ことと、お客様に対して「誠心誠意、対応する」ということ。そんな土壌があるからこそ、思い切った人材育成法をとることができるのです。「挑戦しないと新しいものはつくれない」そんな社長の言葉にもつながります。

蓄えたスキル、知識、経験・・・すべてつながっていくことが理想

 社員の教育制度としては、さまざまな講習プログラムや資格取得講座などが外部委託の形で用意されています。希望すれば受けられるようになっているのですが、導入されてからまだ日が浅いためか、活用度合いはまだ低いのが現状です。また、社員からすると、講習のための有休取得をためらってしまう、ということもあるようです。ですから、私たちが若い社員に対して「こういうスキルを身につけてほしい」と考えたときに、そのためにはどこから始めればいいのかという最初の1歩を、いかに業務の中に組み込んでいくかが重要になります。やらされているという気持ちにはさせたくないので、「これができたらお客さんが広がるよ」という感じで、受講に結びつける。仕事として利益を上げることと教育を抱き合わせにしておかないと、せっかくの制度がいかされませんし、若手の成長にもつながりません。

 今までできなかったことができるようになったという気づきが自信につながる。振り返ったときに、これまでやってきたすべてのことに意味があると気づくことができれば、あとは自分で応用し、自分で仕事をまわしていけるようになる。学んだ知識、身につけたスキル、経験したこと、考え、すべてがつながって自分の力になるよう、一緒に階段を上がっていく。それが人材育成の理想です。

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チームビルディング研修の様子

「KRP PRESS156号(2019年1月発行)より抜粋」

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