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特集

2023/03/22

【大塚電子株式会社】光でモノを診る会社として、新たな価値を創造し続ける

「光でモノを診る会社」としてイノベーションを続ける大塚電子株式会社は、液晶評価装置やオプトエレクトロニクス分野向けの分析装置や測定機器でいくつもの業界標準を誇る。ここKRP 地区に開設する京都先端技術センターの役割と成果、また「KRPフェス」に参画した想いを、仲村直美氏に伺った。

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大塚電子株式会社/総務部 仲村 直美氏

光から広がる多彩な切り口で、身近なモノのあらゆる分野に貢献

大塚電子株式会社は1970年に設立し、「光でモノを診る会社」として医療、計測、理化学の分野における機器や装置の開発・製造・販売を行っています。私たちのコア技術は光を媒体として厚みや強さなどを測ることです。光から広がる多彩な切り口で、病院、医薬品、液晶テレビ・携帯電話、LEDライト、インク、食品・化粧品、フイルム、環境など、あらゆる分野において当社の技術が活きています。
身近な例を挙げると、自動車のヘッドライトの場合、規格の基準値に対する値づけを行い、正しい光の方向性などを測定する装置をご提供しています。また食品や化粧品の場合、例えばマヨネーズを例に挙げると分かりやすいのですが、一見、マヨネーズは固形のように見えますが、実は小さな粒子が繋がった液体状のエマルジョンです。その粒子の分散割合や、結合比率を光で測ることができるのです。
光は色を認識するために重要なもので、光がなければ人の生活は困難になります。光はプリズムで分散させると赤い部分から青い部分まであり、波長域によって光の強さや光を通る深さなどが異なります。その光の性質を利用して大塚電子はものを測っています。

当社では光を使い、エレクトロニクスをはじめとする多くの業界向けの装置、医療系の装置、大学や研究所などの分析装置を開発・製造・販売しています。液晶評価装置においては当時、世界に先駆けての業界標準となり、最近では、液晶テレビやタブレット端末用部材などの使用される半導体などの評価において、当社の技術が貢献しています。

ヘルスケア全般をカバーする大塚グループの一員として、世界の人々の健康に寄与するためにも、従来の開発・生産方式や、臨床検査機器というカテゴリーにとどまらず、さらに未知の分野へと挑戦していく必要があると考えています。
私たちはこれまでに分析・分光計測分野で培った最先端技術を結集し、より多角的な視点で広く提案し続けます。

豊富な装置を取り揃え、ニーズを開発にフィードバックする役割も担う

大塚電子の本社は大阪府枚方市にあり、工場は滋賀県甲賀市にありますが、お客様にとってより来訪しやすい場をご提供するため、2018年にKRP地区に京都先端技術センターを開設しました。ショールームとしての機能を重視し、当社の主力製品に特化した様々な事業部から集約された部門と言えます。お客様へのアプローチと製品分析を行うアプリケーションチームや、当社製品だけではなく新たな技術を模索し次のステップをめざすチームが在籍しています。

コロナ禍に見舞われながらも多くのお客様に来訪いただき、東京や九州など遠方のお客様は特に、京都の魅力ある地を訪れることも楽しんでくださっています。

ショールームには豊富な装置群を取り揃えており、装置に精通したアプリケーションチームが分かりやすく丁寧にご説明し、お客様のニーズに即座に対応できるのが当センターの魅力と考えます。また、お客様のご意見をもとに課題を検討して開発チームにフィードバックする重要な役割も担っています。

KRPフェス」を社内にも展開し、優れた人材と愛社精神を育てる場を創出

大塚電子は近年、社外に向けて私たちの技術や取組みを発信するとともに、社会貢献活動を重視しています。当センターは広報宣伝的な役割も担っており、KRPの方から新たな取組みのアイデアをいただき、社内で様々な部署を横断して展開しています。

2021年に、KRPスタッフから子どもを対象にした「KRPフェス」の参画のお誘いをいただき、2021年、2022年に開催しましたが、想像以上の反響をいただき、参加枠がすぐに埋まりました。夏休みに、小学校の低学年から高学年まで誰でも親子で参加できるという点も魅力だったのかもしれません。

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私たちが注力したのは、光が生活の中でどのような関わりがあるかを知っていただくために、身近にあるモノを使って観察してもらい、いかに分かりやすく私たちの技術を伝えるかという事でした。子ども向けではありますが、技術を正確に伝えられる資料づくりも重視しました。「モノは見方を変えると違って見える」ということを知る一つのきっかけづくりになり、参加者の皆さんには楽しんで学んでいただきました。

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このイベントは、入社2年目以降の社員を対象にした研修としても活用し、自分たちの技術を子どもたちにも分かりやすく伝えるということの大切さを学んでもらいました。社員にとっても、企画から実施まで自分たちの手ですべて行うという機会を得られる良い経験になり、普段は接点がない他部署の社員と交流を深めることもできます。今後もこのようなイベントを、社員研修として組み込んでいく予定です。

また、昨年は「サイエンスファブ in Shiga Factory2022」と銘打ち、滋賀工場で社員と家族向けに「KRPフェス」と同様のイベントを社内に展開しました。インナーブランディングの一環にもなり、愛社精神につながる有意義な取組みになりました。

京都先端技術センターは、社員が集いたい場所にもなっていると考えます。今後も、京都という魅力ある立地はもちろん、 KRPが実施するイベントなど、様々な機会を最大限に活用していきたいです。「ヒカリで明るい未来を切り拓く会社」というビションのもと、イノベーションを続ける大塚電子の魅力を発信するエリアとして、さらなる成長と挑戦を続けていきます。

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仲村 直美

兵庫県生まれ。大学では栄養学を専攻し管理栄養士の資格を取得。大塚電子に入社後、開発職に配属され、光散乱技術やMCPD装置を使い生体分光について研究開発を行う。結婚と出産を経て、総務部、海外物流など多くの部署で経験を積む。仕事以外で自分の時間を楽しむことも大切にし、弓道、茶道、乗馬、ピアノなど多くの趣味を嗜む。

企業情報

代表者:代表取締役社長 夏目 国昭
所在地:4号館6階
TEL:06-6910-6521
FAX:06-6910-6528
URL:http://www.otsukael.jp/
E-Mail:当社HPご参照ください。

事業内容

光技術を用いての科学機器、光学機器、医療機器、工業計測機器および同部品ならびに附属品の開発、製造、販売、修理および輸出入

光を使って「測る」「診る」

可能性の極限にチャレンジし続けること。そこには、限界などありません。乗り越えた先にはとてつもなく広い世界が広がっています。大塚電子だからできる技術で世界を"光"で解決する、ということ。それが、私たちの使命です。
「Otsuka-people creating new products for better health worldwide」の企業理念のもと、 大塚グループのDNAである「実証と創造性」を受け継いで、「大塚だからできること」「大塚にしかできないこと」を日々実践しようと努めています。大塚電子は、革新的で創造性に富んだ製品(装置)・サービスを通じ、「健康と生活」というフィールドにおいて、世界の人々の暮らしをサポートしていきます。
「光でモノを診る会社」として、皆さまの健康に貢献する診断装置やナノサイズ粒子の物性分析、そして、新素材、半導体分野の品質・膜厚計測など幅広く開発・製造・販売を行ってます。