2021/07/09

ライフサイエンス領域におけるイノベーションを創出する都市近接型賃貸ラボ&オフィス:三井リンクラボ新木場1

都心に近い新木場に誕生した本格的な賃貸ラボ&オフィス「三井リンクラボ新木場1」。1区画110m2〜最大約1600㎡までフレキシブルに拡張できるBSL2対応の賃貸ウェットラボは、入居者の幅広いニーズに対応し、コミュニケーションラウンジや会議室など共有設備も充実。ライフサイエンス領域の産官学コミュニティ「LINK-J」との連携で、ハード・ソフト一体となった支援を提供する本格派賃貸ラボ&オフィスだ。

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2021年春、新築にてオープンした本格的なレンタルラボ「三井リンクラボ新木場1」。「都市近接型」のコンセプト通り、都心からの好アクセスがこのラボの大きな「売り」だ。

目次

  • 「都市近接型」レンタルラボ、新木場に誕生!
  • ハイスペックな研究開発環境
  • ハード・ソフト両面の支援でオープンイノベーションを創出
  • 各地に三井リンクラボを展開


「都市近接型」レンタルラボ、新木場に誕生! 

東京メトロ有楽町線、りんかい線、JR京葉線の3線の結節点である新木場駅は、電車で東京駅まで8分・羽田空港第1ターミナル駅まで24分。そんな利便性の高い場所に、2021年春、本格的な賃貸ラボ「三井リンクラボ新木場1」がオープンした。「都市近接型」というコンセプトの通り、都心からの好アクセスが、このラボの大きな「売り」だ。「都心にはこの規模のレンタルラボは数少なく、そこは大きな魅力だと思います」と、ラボを運営する三井不動産ライフサイエンス・イノベーション事業部の山本幸宏さんはいう。

「都心近接型のレンタルラボが選ばれる理由は2点あると考えています。1点目は都心には大学・病院・大手製薬会社などのキープレーヤーやAI・ITなどの異業種企業が集積しており、各企業との共同開発やイノベーション創出の可能性が高まる点です。2点目は、都心ですと優秀な人材の獲得や資金調達などを行い易い為、会社経営に有利な点です。職住近接を可能にすることで、働き方改革の実現にも貢献すると考えています。」

2名_800.png「三井リンクラボ新木場1」の運営に携わる、三井不動産ライフサイエンス・イノベーション推進部の山本さんと鹿島さん


ハイスペックな研究開発環境

「三井リンクラボ新木場1」の魅力は立地だけではない。「ライフサイエンス領域におけるイノベーション創出を支援する」ことを目標にしたその設備には妥協がない。2階から6階のラボスペースは、全区画BSL2に対応。入居スペースの広さは1区画約110m2で、複数の区画を接続して最大約1600m2まで拡張できる。設備バルコニーを設置し、貸室内へ直接給排水・給排気・都市ガスなどの配管も整っている。加えて、一般的なオフィスビルの約3~5倍の電源を供給できる電力量も確保している。さらに、ドラフトチャンバーやスクラバー等の設置ができ、幅広い入居者のニーズにフレキシブルに対応することが可能だ。バックヤードには、入居者用の駐車スペースとレンタサイクルも導入され、通勤環境も心配ない。リンクラボ建屋の管理は、24時間365日、有人で行われ、安心安全な環境で実験が出来る。

また、1階には社内外の活発なコミュニケーションを促進するコミュニケーションラウンジがある他、他拠点との同時中継やイベント実施も可能な有料の大型会議室を提供する。さらに、各階には無料で使える打ち合わせ兼休憩スペースも整備されている。エントランスロビーにはデッキテラスもあるカフェスペースがあり、日替わり弁当やドリンクなどの豊富なメニューが提供される。加えて、ランチタイムにはキッチンカーの手配もするという。「ランチタイムの充実は働く環境における重要な要素だと考えています。」入居者が研究開発に集中できるよう、細かな心配りが行き届いている。



04_基準階(専有部)_S1_800.jpg2階から6階のラボスペースは、全区画BSL2に対応。入居スペースの広さは1区画約110m2で、複数の区画を接続して最大約1600m2まで拡張できる



ハード・ソフト両面の支援でオープンイノベーションを創出

「三井リンクラボ」は、三井不動産が手掛けるライフサイエンス・イノベーション推進事業の一環。同社の拠点である東京・日本橋が、江戸時代から今に続く「くすりの街」であることから、「まちづくり」における「新産業創造」の取り組みとして、地場産業であるライフサイエンス領域におけるイノベーション創出の支援を始めたのだそうだ。賃貸ラボ&オフィス事業は、「場の整備」の重要な取り組みのひとつであり、加えてライフサイエンス領域の交流プラットフォーム「LINK-J」による「コミュニティの構築」と、LP投資を通じた「資金の提供」を組み合わせることで、ハードとソフトの両面から「ライフサイエンス領域におけるオープンイノベーションの創出」を促進する事業をおこなっている。

特に、「LINK-J」との連携は、三井リンクラボの大きな特長になっている。「LINK-J」とは、ライフサイエンス領域の国内外ベンチャー企業や事業会社、ベンチャーキャピタル、大学等のオープンな交流・連携及び育成・支援の機会を提供する団体。会員数は法人・個人をあわせて450を超える。リンクラボの入居者は基本的にLINK-Jの会員となり、ライフサイエンス・コミュニティの輪に入ることができる。

「入居者の方々には、LINK-Jのイベントに参加したり、この施設から対外的な発信を行なったりしてもらいたいです。そもそもこのリンクラボも、LINK-Jの会員の方から、都心に近い場所に賃貸ラボが欲しいという声があって始めた事業なんです」

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三井不動産が進めるライフサイエンス・イノベーション推進事業。「コミュニティの構築」、「資金の提供」、「場の整備」の3つを柱に、ハードとソフトの両面からオープンイノベーション創出を促進する。


各地に三井リンクラボを展開

三井不動産のライフサイエンス事業の一環である「三井のラボ&オフィス」は、2020年1月に「都市近接型」をコンセプトとして開設した、第一三共葛西研究開発センター内にある「三井リンクラボ葛西」に続いて、2021年3月開設の「三井リンクラボ新木場1」が2拠点目となる。3拠点目となる「三井リンクラボ柏の葉(仮称)」は、東京大学や国立がん研究センターなど先端医療・研究施設が並ぶ千葉県柏市にて、「シーズ近接型」をコンセプトとして2021年11月にオープン予定だ。さらに2023年春の竣工を目指して、新木場エリアで2棟目を計画中であり、2024年春には関東圏だけではなく、大阪・中之島にも進出するなど、各地で「三井のラボ&オフィス」を展開する予定だ。

「入居者様とのコミュニケーションを徹底して、三井不動産グループとして細かなサポートを心がけていきたい」という山本さん。ライフサイエンス・イノベーション推進事業の発展を見据えつつ、まずは「三井リンクラボ新木場1」を着実に立ち上げることに注力している。

山本様_800.png三井リンクラボ新木場1の立ち上げに日々奔走する山本さん。「入居者様とのコミュニケーションを徹底して、細かなサポートを心がけていきたい」