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平成29年度 再生医療サポートビジネス懇話会 第1回はんなり雑記

平成29年度 再生医療サポートビジネス懇話会 第1回はんなり雑記


日時 / 2017年4月24日(水) 15:30~18:00 (懇親会 /18:15~19:30)

場所 / 京都リサーチパーク1号館4階サイエンスホール (懇親会 /サイエンスセンタークラブ)

講師 / 田畑 泰彦 氏 (京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 生体材料学分野 教授)

講演 / 細胞の能力を高めるためのモノづくり技術-再生医療サポートビジネスに向けて-


「再生医療サポートビジネス懇話会」は本年度で9年目を迎えました。

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今年も多くの企業の方々にご参加頂き、正会員が40名 (38社)、特別会員が25名(22団体)でスタートいたしました。



さて、平成29年度の再生医療サポートビジネス懇話会第1回は、

「細胞の能力を高めるためのモノづくり技術 -再生医療サポートビジネスに向けて-」と題しまして、

田畑 泰彦 教授(京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 生体材料学分野)に「再生医療」全般についてお話し頂きました。


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 一般的な再生医療というと細胞移植治療のイメージが強いと考えられています。しかし、モノづくりの工学、治療のための医学・歯学・獣医学、新薬開発などの薬学・農学など、異業種・異分野の融合がとても重要であり、境界融合研究領域として考えることが、再生医療の発展には欠かせない考え方です。

また、再生医療とは、体本来のもつ自然治癒力を高める医療であり、自然治癒力は細胞の増殖分化能力からなるため、何らかの方法で細胞の能力を高めることが必要となります。この再生医療は①再生治療と②再生研究に分けて考えることができます。前者①は患者の治療であり、後者②は将来の治療を科学的に支えていきます。再生治療を考えた場合には、2つのアプローチがあります。その一つ目は、細胞を試験管内でその能力を高めた後、その細胞を移植して治療をおこなう細胞移植(Regenerative Medicine)です。二つ目が、体の中の細胞をバイオマテリアルを活用してその能力を高め、治療を行うアプローチ(組織工学・Tissue Engineering)です。

組織工学では、人工皮膚や人工血管などで用いられているバイオマテリアルで、体内で細胞の能力を高める(細胞を元気にする)ための周辺環境を作り与え、自然治癒力を高める。これは医療現場で実際に使用するためには厚生労働省の許認可が必要であり、その事業化には、長い時間・多額の資金が必要になります。

一方、再生研究では、細胞培養を効率的にする器具、「細胞の家」である足場材料などが含まれ、生体外で細胞を元気にする。再生研究のための材料・技術・方法論は、人への治療に直接使用されるものではないため、再生治療で使われるバイオマテリアル(生体材料)のような許認可取得のための莫大な時間と資金を必要とすることはない。そのため、中堅・中小などの各企業が自社のモノづくり技術を生かして参入しやすい分野であり、多くの企業にビジネスチャンスがある。ここで重要なのはどちらの分野に参入していくのかという各企業の舵取りで、この再生治療と再生研究の2つは混同されやすいため、2つの違いを理解し、正しい認識を持って事業を形作っていくことが重要です。


 いつもながら再生医療に関して、分かりやすく、そして熱く語って頂きました。初めて田畑先生のお話しを聞かれた方は、とても有意義な時間を過ごされたことと思います。

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次回、第2回の懇話会は2017年6月7日(水)の16:00~19:00

講師はさくら動物病院 院長・長野どうぶつ眼科センター センター長・長野どうぶつ再生医療センター センター長の横山 篤司 氏をお迎えして

「動物病院での再生医療の現在地と展望」を開催いたします。

皆様ぜひご参加ください!


執筆者 M


再生医療サポートプラットフォーム

http://www.krp.co.jp/sangaku/bio/

(2017.05.09)

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