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2023/09/12

香味醗酵が描く「匂い」の未来 ~世界初!匂い数値化技術と、拡がる可能性~ 終了

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2023年829()に「香味醗酵が描く「匂い」の未来 ~世界初!匂い数値化技術と、拡がる可能性~」が大阪健都会場とオンラインのハイブリッドにて開催されました。

今回ご登壇いただきました株式会社香味醗酵さまは、これまで絶対的な評価方法が存在しなかった匂いの世界を数値化する独自技術を開発・導入し、匂いを正確に分析・記録する技術を医薬, 化粧, 香料, 食品, 酒造, 製造等の幅広い業界に対して提供されています。さらにはその技術を活かして匂いデータベースを構築し、匂い成分を再構成した新たなデジタルフレグランスと匂い転送技術(匂いコード)を組み合わせて、世界各地や仮想空間の中にまで匂いを届けていらっしゃいます。

当日は、同社技術顧問の立松健司さまより、具体的な研究内容・事業内容に関して、動画も交えながら詳しくお話いただきました。

プログラム

16:00~ イベントスタート・登壇者ご紹介・アイスブレイク

16:10~ 立松さまご講演

17:00~ 質疑応答

17:15~ (現地のみ)名刺交換会

iOS の画像 (1).jpg

質疑応答の一部をご紹介

Q:個人のにおいへの感受性は、何が一番キーとなっているのでしょうか。遺伝的に受容体の種類が多いのか、優位な変異により感受性が高いのでしょうか。可能性についてご教示ください。

立松氏:
人間は、匂いの感じ方が鈍いからといって命に直結するわけではないこともあり、突然変異が起こりやすくなっているのは事実です。実際半数くらいがノックアウトされてしまっている嗅覚受容体も存在するのですが、感じ方において大事なのは受容体の違いではなく、大脳での解釈の部分だと思っています。(嫌いな匂いに対しては敏感になる等)
そういった意味で、私たちは大脳の解釈に相当する部分については、ニューラルネットワークで嗅覚受容体測定結果に匂いの解釈を加えていくという方針で、根幹となる受容体自体のデータはばらつかないことが強みであると思っています。
たとえば食品の商品開発において、人によって匂いの捉え方が違う、感度が違うと、どういう味付けにするのか迷ってしまうこともありますが、匂いを数値化することにより、この匂いはこの数値であると明確にしてしまうことで、個人個人の匂いの感じ方にとらわれずに客観的に判断をすることが可能になると思っています。

Q:汗の匂いや排せつ物の匂いが、何らかの疾患に相関があるとの話を聞きます。匂い検出を検診や診察に用いる事は可能でしょうか。

立松氏:
こちらに関しては弊社のニュースリリースにおいても公表しておりますが、現在、「がんを匂いで検出するための基礎研究」をテーマとして、尿の匂いからがんを検出する共同研究を進めているところです。

最後に

当日は、お時間いっぱいまで立松さまに基礎研究内容をメインにお話いただきました。また視聴者のみなさまから多数のご質問もいただきました。
ご視聴いただきましたみなさま、ご質問いただきましたみなさま、ありがとうございました。

KRPでは、今後も定期的にライフサイエンス・ウェルネス系の企業・スタートアップやアカデミアの研究者を対象に、研究環境やアクセラレーションプログラムなどの情報を発信するセミナーを開催していく予定です。次回もお楽しみに。

過去のイベントレポート等はこちら⇒https://www.krp.co.jp/labplus/events/



イベント中ご案内した「ターンキーラボ健都」の詳細は以下ページからご覧いただけます

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