2023年6月16日(金)にNivoマルチモードマイクロプレートリーダーの取扱い説明会がターンキーラボ健都４F TKLサロンにて開催されました。

Nivoマルチモードマイクロプレートリーダーは、2022年４月のターンキーラボ健都開所当初から設置されている機器です。弊所をご利用される方の増加に伴い、Nivoマルチモードマイクロプレートリーダーを使用した実験が多数行われるようになってきました。機器の理解をさらに深めていただくために取扱い説明をRevvity Japan(旧・PerkinElmer Japan)にお願いすることになりました。

プレートリーダーは、細胞内のカルシウム濃度を蛍光強度で測定したり、ATP濃度を発光量で測定したり、たんぱく質の濃度定量を吸光度を用いて測定したりと、様々な実験系での定量を1台で行うことができます。

Nivoマルチモードマイクロプレートリーダーは、「コンパクトで軽量なので装置の移動が容易」「32枚のフィルターが格納可能なダイナミックホイールシステム搭載」「フィルターだけでなくスペクトロメーターも搭載」「室温から65℃までの温度コントロールが可能」といった特徴があります。

当日は、Revvity Japanのシニアアプリケーションスペシャリストの方にお越しいただき、プレートリーダーでできる実験系の紹介、各実験系での注意点、装置概要、ソフトウェア取扱いについてお話しをしていただきました。質疑応答を含め約３時間にわたって開催され、現在幣所をご利用されている方8名にご参加いただきました。

【プログラム】

13：30～　イベントスタート

　　　　　 プレートリーダーでできる実験系の紹介、各実験系での注意点、装置概要質疑応答

14：20～　休憩

14：30～　ソフトウエア取扱い説明、質疑応答

15：00～　個別相談会

機器（Nivoマルチモードマイクロプレートリーダー）写真

【説明会での内容の一部のご紹介】

・ダイナミックフィルターホイールシステムには最大32枚までフィルターが格納できるので、フィルターを準備すれば細胞内イオン濃度等の測定からFRETの検出などまで対応可能。

・室温から65℃までの温度コントロールができ、オプションでインジェクターなども設置すれば反応の早いカイネティクス反応の経時的な計測も可能。

・6~1536ウェルマイクロプレート使用可能。実験系の定量からスクリーニングまで幅広い用途に対応。

・試験系に応じたマイクロプレートの選択は非常に重要。例えば蛍光強度測定時に白色プレートを使用すると光を全反射しバックグラウンドが非常に高くなるため注意が必要。

・制御ソフトウェアはライセンスフリー。アカウントを設定することによりによる個別のプロトコル、測定結果の管理が可能。オプションで21CFR Part11にも対応。

・主要な検出プロトコルはあらかじめ設定済。編集も非常に容易。

[QA一部抜粋]

・プレートのウェルの測定の順番をZではなくコ方向で行いたいのだが設定可能か？

→設定/詳細設定で設定可能である。

・ELISA測定時にスタンダードから4パラメーターロジスティック曲線で検量線を描き、サンプルの濃度を算出したい。ウェルの計測値はでるのだが計算値が出ない。

→Nivoでは4パラでも5パラでも算出可能。サンプルはunknownとしてプレート上で設定しないと計算値が出ないのでunknownとして設定できていないのではないか。

【最後に】

今回はTKLサロンにて、シニアアプリケーションスペシャリストの方に説明会および質疑応答をしていただきました。TKLではRevvity Japanの方に随時プレートリーダーの疑問に答えていただける体制を構築しております。

今後もターンキーラボ健都では、実験機器の講習会を定期的に開催してまいります。ご興味のあるものがございましたら、是非ご参加ください。