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平成26年度 再生医療サポートビジネス懇話会 第1回はんなり雑記

日時 / 平成26年4月23日(水)15時30分〜18時15分(懇親会:18時30分〜19時30分)
場所 / 京都リサーチパーク1号館4階サイエンスホール
講師 / 田畑 泰彦 教授(京都大学 再生医科学研究所 生体材料学分野)
講演 / 研究・治療に分けて再生医療材料・機器ビジネスを考える


 

H26第1回 懇話会2 H26第1回 懇話会1

早いもので、平成21年度に、一般会員27名(25社)、特別会員(支援機関)7名(7機関)の34名でスタートした「再生医療サポートビジネス懇話会」も今年で6年目を迎えました。
年々、会員さんが増え続け、平成26年度は、一般会員が49名(46社)、特別会員が21名(2社14機関)の70名と、過去最大、スタート時の2倍の規模に発展し、東京を中心に関西圏以外からの参加者も増えており、順調に日本における再生医療分野の産業化活動の「センターポジション」を獲得しつつあるのではないでしょうか?

当初から現在まで継続して参加されている会員さん7社のうち、モノづくり中小企業さんは5社です。当初の参加者は製薬系をはじめとした大企業が中心でしたが、現在では、モノづくり中小企業さんが半数以上を占め、その業態も加工・組立てから、製薬開発、材料・装置開発、情報通信まで多種多様な業種に広がっています。
平成26年度の新規会員さんは13名(12社)で、モノづくり中小企業さんの積極的な参加が多くなってきていることは喜ばしい限りです。
一方で、世の中に認められ始めて嬉しい反面、会場設営の工夫や有意義なラウンドテーブルができるかなど、心配ごとも増えてきました。しかしながら、ようやく会員さんの中から研究者のニーズを基に商品化に成功したケースが出始めたことは企画・運営者冥利に尽きますし、「継続は力なり」という言葉を改めて認識した次第です。

 

H26第1回 懇話会3さて、平成25年度最初の懇話会は初回ということもあり、懇話会の企画だけでなく、毎回の懇話会座長もお願いしています
田畑 泰彦 教授(京都大学 再生医科学研究所 生体材料学分野)に、 研究・治療に分けて再生医療材料・機器ビジネスを考えると題して、「再生医療」の全般についてお話しいただきました。
最初に、田畑先生の自己紹介から始まり、「組織工学」の意味(材料やモノを用いた再生医療)、先生のご専門であるDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)のドラッグの意味(ある作用を持った物質)について、その後、再生医療(細胞治療)の基礎研究の現状について、いつものように軽快歩き回りながら、手振り身振りを入れて流暢な口調でテンポよく熱演されました。

 

H26第1回 懇話会4 予定の時間を20分ほどオーバーして約2時間半にわたり、休みなく話されたのですから、懇話会終了後の懇親会での冷たいビールはノドに沁みて美味しかったことと思います。  

 

田畑先生のご講演は「再生医療」の全般網羅されているので、「再生医療」の概要を把握するのには最適だと思いますが、今回は、今までになかった話もあり、かなり気合いの入ったご講演でしたので、初回にしてかなりお得なご講演ではなかったでしょうか?
 

 

今回のご講演の中で、事務局の私が興味深かった部分をいくつかピックアップして記しておきます。

1.細胞の特徴からシャーレ等の培養基材の表面処理や硬さが重要(培養基材の表面の形状や硬さによって細胞が変化する)であること
2.細胞の3次元構造(=細胞のマリモ)の重要性(細胞同士の相互作用により、薬の対する作用が増大)と課題(100マイクロ以上の塊になると死滅、50〜70マイクロがベスト)
3.ホットな研究成果として、多孔質セラミック基材を用いて幹細胞から軟骨細胞(硝子軟骨)への分化誘導に成功していること
4.今はやりのインクジェットプリンターを活用し、アルギン酸やアガロースでコーティングした細胞を用いたマイクロファブリケーションや細胞塊(細胞重合体)を用いたマイクロアレイが今後の創薬スクリーニングに重要であること
5.細胞周辺の電位を測定することにより細胞の状態が明らかとなることから、電気的刺激を与えることによって細胞の状態をコントロールすることが可能であること
6.再生医療のキーは、マクロファージなどの炎症反応を制御すること(炎症反応を抑えた後に再生治療をすると効果が高い)であり、炎症を抑えるためには周りの環境が重要であり、「炎症の診断学」の台頭が待たれること

などです。

勿論、いつものように、臨床現場の生々しい映像などもあり、新しく参加された方には刺激が強かったかもしれませんが、最初の頃は目をそらしていた映像も、何度か見ているうちに結構平気で見られるようになります。慣れとは恐ろしいものですね。

 


 

2回目の次回(6月6日)は、ゲストスピーカーに中村 真人 教授(富山大学大学院 理工学研究部 工学部 生命工学科 生体医工学分野)をお招きして、3次元の細胞塊を作成する先端的な技術と注目されているインクジェットプリンター技術を応用したバイオプリンターのお話です。
田畑先生、いつものように、わかり易い言葉での軽快なテンポの名座長を期待しています!

 

 

 

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