再生医療サポートプラットフォーム

イベント情報

京都リサーチパーク 開発企画部 075-315-8476 お問い合わせ

平成25年度 再生医療サポートビジネス懇話会 第5回はんなり雑記

日時:平成25年12月13日(金)16時〜19時
場所:京都リサーチパーク1号館4階サイエンスホール
講演:吉峰俊樹教授(大阪大学大学院医学系研究科脳神経学科)
「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)開発の現状」


 

H25はんなり雑記1今回はお待ちかね、吉峰先生による
ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)のお話です。

『脳と機械のインターフェースって何だろう?』
『サイボーグ009のブラックゴーストの首領(古!)のように、水槽に保存された脳が生きて指令を出すようなことがあるのだろうか?』
などと思いながらお話を聞きました。
会場も期待と好奇心で一杯です。

 

BMIは「脳と機械の間で直接信号をやりとりして、神経機能を補完する技術」と定義されるそうです。
まさしくSFの世界
BMIには、脳内の信号を外部に出力し、外部機器を操作する出力型と、反対に、マイクやカメラなどの外部機器の信号を脳内に入力し、画像や音として認識させる入力型の2種類があります。
今回は主に出力型についてお話しいただきました。
 

H25はんなり雑記2BMIの研究は15年ほど前に、
のどが渇いたラットにレバーを押すと水が飲めるように学習させたのち、脳に電極を刺入して神経細胞が発火すると自動的に水が飲めるようにセットしたところ、レバーを押すために前足を動かそうと考えるだけで水が飲めるようになった」
という実験がきっかけで盛んになりました。

また、サルでの実験では、餌を取ろうと考えるだけでロボットアームを動かして餌を取ることにも成功しています。ネズミもサルも賢いなあ……
これらの実験では、実際に手を動かす2秒前に神経が点火し、動かす準備に入っているということです。体を動かす2秒も前に考えているということの実感はありません。
もしかすると、実際に動いることを認知すること自体も、2秒遅れで認識しているのかもしれません。
とすると、自分の行動というものを本当にリアルタイムで感知しているのか自信がなくなってきます…
 

人間に対するBMIはてんかんや脳腫瘍などの脳外科手術の術前検査として、脳内に電極を設置し、削除する脳の部位の機能を確認するために始まりました。
脳との信号のやり取りは頭皮上から行う非侵襲型と、脳の表面に直接電極を置く侵襲型があり、侵襲型では剣山のような電極を脳に突き刺すタイプと、脳の表面に一定間隔で電極を置いていくものがありますが、後者の方が脳組織の損傷や記録の安定性、長期間の使用耐性の面からみて有利だと考えられており、日本では脳表電極で信号を取得するのが主流だとのことです。
脳にあんな針をたくさん突き刺して、痛くないのかなあ……
 

H25はんなり雑記3BMI応用としては身体障碍者の機能補完などが考えられます。
スティーブン・ホーキング博士や徳洲会病院の徳田虎雄氏のような筋萎縮性側索硬化症などの患者は、指先やまぶたの微細な動き、視線の移動などによる文字入力で何とか意思疎通を行っていますが、症状が進行するとそれもできなくなります。
外界とのコミュニケーションができなくなることを患者は恐れていますが、BMIで意思伝達を行うことができると期待されています。

 

BMI実用化については信号の出し入れや電極、外部機器の開発に加え、薬事承認や保険医療の適用など検討すべき事項も多く、もう少し時間がかかるようですが、重症の患者の希望も大きく、今後の発展に期待したいものです。
吉峰先生、貴重なご講演、ありがとうございました。

 

 

 

はんなり雑記(開催後記)トップへ戻る