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平成24年度 再生医療サポートビジネス懇話会 第6回はんなり雑記

 

 

平成24年度の第6回最終回「再生医療サポートビジネス懇話会」が、谷口 正輝 氏(大阪大学 産業科学研究所 教授をお招きし、『ナノバイオデバイスの開発』とのテーマで開催されました。

今年度の最後の懇話会は、“ナノテクノロジーとバイオの分野が出合ったら、どうなるの?”というお話でした。講師の谷口先生は、今後の日本のナノテクノロジー研究をリードしていくと言われている研究者です。ご自身の研究分野はもちろんのこと、ご自身の研究成果が世の中で実現化されることにも熱い情熱をもっておられ、名古屋大学総長補佐 革新ナノバイオデバイス研究センター長の馬場先生をして、『彼の技術と努力があったからこそ、最先端研究開発支援プログラム(FIRST)の「1分子解析技術を基盤とした革新ナノバイオデバイスの開発研究(略称・川合プロジェクト)は上手く行っているんです。』と言わしめるほど。どんなお話か興味津々で聴いていました。

ナノテクノロジーと言うと、半導体等の電子デバイスでパソコンや家電などをイメージする方も多いと思いますが、バイオ分野にもしっかり応用されています。今回のお話では、ナノサイズ(10の‐9乗メートル!)という非常に小さい穴に、DNARNAを一本ずつ通すことで、一本のDNARNAの塩基配列を読み取るというお話。この技術を用いて次世代DNAシークエンサーを開発することで、ヒトゲノムを1日で解読可能で、費用も1000ドルでできるのだとか。1990年にスタートした『ヒトゲノム計画』では、15年間と30億ドルをかけてヒトゲノムを解読したことを考えると、格段の進歩です。ナノメートルの世界は、普段は目にすることが出来ないので、なかなかイメージすることは出来ませんが、先生はイメージ動画を使って分かりやすく解説して頂き、しっかりと理解することが出来ました。今までの半導体の技術を応用すれば、DNAシークエンサーだけでなく、ウイルス検出器や花粉のモニタリング装置等のバイオデバイスが開発可能とのこと。先生のお話を聴いていると、半導体開発で培った日本のものづくりの力が、これからの成長産業として期待される医療分野でも活躍する日が近いことを感じました。
 しかしながら、実用化に向けて幾つかの課題があるようで、例えば、DNAシークエンサーの機能の一部分を研究している人はいますが、製品化に向けてトータルとして研究している人はいないのが現状だそうで、先生が自らその役を買って出られているとのお話でした。

 後半部分では、ナノバイオデバイス作製上で、先生が実際に困っていること、こんな技術が欲しいということを、参加者にご紹介されました。参加者の中には、「先生の困っていることに、自社の技術が使えるのではないか」と考えられた方も多く、講演終了後の名刺交換の場は非常に盛り上がっていました。先生も、今後必要とされる技術を持った企業さんに会えて良かったと、喜んでおられました。
 まだまだ若手の部類に属する谷口先生ですので、今後のご活躍に注目です!

 

本年度の「再生医療サポートビジネス懇話会」も、谷口先生の講演で最後となりました。来年度も引き続き「再生医療サポートビジネス懇話会」を継続していきます。

再生医療をはじめとする医療分野のモノづくりを考えられている方は、是非ともご参加下さい。

 

 

 

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