H O M E>>KRP広報
アクセス KRPTOP
KRP広報
過去掲載記事一覧
「絶対に損はさせません」。
やっとのことで取ったアポイント。西本好江は1988年の春、KRPの担当者を前に力説していた。


■何度も電話をした
西本好江は当時、外国人向けに京都の観光情報を発信する企画・制作会社に勤めていた。編集や制作のかたわら、企業向けにイベント企画、マーケティング支援なども手がける会社。ある日新聞を読んでいると、下京区の五条七本松に大阪ガスが純民間資本でリサーチパークを開くという記事を目にした。「何だかよく分からないけど、これまで京都にはなかった面白さが必ずある」。直感でそう確信した西本は早速、京都リサーチパークの電話番号を探し出す。すると、京都駅近くのテナントビル内に開設の準備をしている事務所があることを知った。
早速電話をかけてみる。「編集に強いネイティブスタッフがおり、国際的な視点からの営業企画やCI戦略などができます。提案したいことがあるのでぜひ、一度お会いできないでしょうか」。ところが電話に出た女性スタッフは「そのような用件ではちょっと・・・」との答え。 それから何度も電話してみるが、なかなか担当者は「うん」と言わない。「正直なところ嫌がられていると感じたけれど、かなりしつこく毎日のように電話した」と西本は振り返る。 ついにいつも電話に出てくれた女性スタッフが「私でよければお会いしますが」と言ってくれた。しかし西本は、「そう言って頂いているのに、大変に申し訳ないのですが、上司の方と一緒にお会いしたいんです」。その後、やっとのことで担当者とのアポイントにこぎつける。自分がこれまで手がけた仕事、会社にネイティブスタッフがいて英語のスキルがあることなど、必死でまくし立て、最後に「絶対に損はさせません」と言い切った。
「それでは、検討してみます」。準備室の担当者に笑顔でそう言われて数日。電話がかかってこない。「じっと待っているより、かかってこないならこちらからかける」。



■無口な責任者
また何度も電話を掛けた。ついに、KRP1号館のプロモーション用の写真撮影やオープン用のパンフレット制作を受注した。飛び上がるほどうれしかった。
当時KRP1号館は外観が完成したばかり。ちょうど内装の工事が進んでいる最中だった。撮影当日、西本は早朝、現場に着いた。ホウキで外回りを掃きホコリだらけの床を掃除し、内装工事のために張られたシートやスリッパを整理した。「エントランスもまだ撮影出来る状態ではなかった。やっともらった最初の仕事だけに、いい仕事にしたかったですね。それほど(仕事を取れたことが)うれしかった。打ち合わせで担当者の方に頻繁に会うことで、ぽつぽつと仕事を頂けるようになったんです」。
その後、イベントの企画やパンフレットの作成など順調に仕事を獲得する。仕事をする中、このプロジェクトの責任者の存在を知るようになる。京都リサーチパーク構想の生みの親で、KRP発足後常務に就任する木村隆之だ。「無愛想らしいと聞いていた。でも、私と同じ広島出身ということで身近に感じた。実際に会ってみると実に口数が少ない人だった。私、変わった人が好きなんですかね。会った瞬間、この人好きだなって」と西本は話す。
山本明彦(現、河内長野ガス社長)という忍耐強いスタッフや、木村という独創的な人物に出会い、西本とKRPの仕事上の付き合いも深くなった。KRPのロゴ作りからCI確立までの企画を行う仕事を手がける。西本はデザイナー(現、スタジオ棟入居企業、インターナショナルグラフィックス生駒豪康)と制作物を手配し、納期に追われるプロジェクトに専念した。


■3年が1つの区切り
西本はもともと、フリーランスで旅行会社のツアーコンダクターや国際会議の運営に携わっていた。英語の能力を買われ、観光情報を発信する企画・制作会社に。その後、ドキュメンタリー映像を学ぶため米イリノイ大へ留学、繊維関連企業の販売促進部部長、などを経て96年、休眠していたジップコーポレーションを再スタートした。
会社勤めをしている期間はいずれの会社でも3年が限度。企画力を生かして、女子プロゴルフトーナメントの企画・運営やCF制作に携わったほか、英語力を生かして米国企業と日本企業との契約立ち上げなどに携わる。転職の合間に、大学の通信課程や留学、フリーの仕事を通じてキャリアアップを図ってきた。
ジップコーポレーションを立ち上げたきっかけは、ひとつの日米間のプロジェクトに携わったことだった。企業内に入り新規プロジェクトを立ち上げる仕事。社内の事情で西本についていた部下は失業する。「共に働いた仲間が失業するのだったら、自分が会社を立ち上げて一緒に仕事ができる場を提供しよう」。立ち上げて1年後、「今度、ガレージラボのコンセプトでスタジオ棟ができるので入居したら」と声をかけてくれたのが当時の企画担当だったKRPの元神久美子。「結局KRPに入居した。これでますます縁が切れない付き合いになったわけです」と西本は話す。

同社は、販売促進企画、ホームページ企画・制作、電子書籍の出版などを手がける。「自身の暮らしを機軸にして考えたことを仕事上で表現しています。仕事の方向性は販売促進から、「暮らし」が包括する多くのテーマへと変わってきていますね。経済の効率性だけで測ることのできない価値をキーワードに仕事をしているので、金持ちにはなりません」。
現在取り組んでいるのが、児童虐待を防止するための情報を発信する児童相談所のホームページ制作。「私自身、一家の柱として働きながら子育てをしてきた。仕事と生活の両立や子育てに追い詰められ、いっそ子どもと死のうと考えたこともあった。だから、児童虐待をしてしまう心理状況は分かる。誰にでも児童虐待をしてしまう可能性はあります。ホームページでは挫折感から立ち上がる“心の筋肉”をつけてもらえるようなコンテンツにしたいと思っています」。
「子育て、環境教育、食など、精神的な豊かさを求めて、これからもコンテンツ制作や企画をしていきたいですね」。(敬称略)



■Company Profile
■有限会社 ジップコーポレーション
業種: 企画/制作/サービス
代表者: 西本好江
電 話: 075-325-4222
FAX: 075-325-4221
本 社: 京都市下京区中堂寺粟田町93番地 京都リサーチパーク4号館4階
ホームページ: http://www.zipdo.net/
メールアドレス: zip@netaid.or.jp
事業内容: 企画、制作、デザイン、編集、電子書籍出版、コンテンツ制作、農業に関する企画、輸入業務(野菜の種子)
環境、教育、子育て、暮らしに関するソフト開発やレクチャーなど





KRP PRESSの記事に関するお問合せは
京都リサーチパーク(株) 営業部 営業企画室
TEL:075-315-8342 Fax:075-322-5348
▲目次ページへ戻る
プライバシーポリシー ご利用にあたって サイトマップ