H O M E>>KRP広報
アクセス KRPTOP
KRP広報
過去掲載記事一覧
1996年のある日、弟がパソコンを持って帰ってきた。甲斐真樹は一緒になってインターネットに接続しようと試みる。
つながったと思ったら、パソコン通信。再度チャレンジすると、通信会社のホームページが表示された。


■コツコツ集めた3,000サイト
「それがインターネットとの出会いだった」と甲斐は振り返る。
大学4回生のとき、就職活動をしたものの、仕事に自分自身を当てはめることに納得がいかない。内定した企業を断り、両親を説き伏せて専門学校に通う一方で「何か仕事を探さなきゃ」と考えていた。
チャットなどでネットのことが分かるようになると、「今、ネットの世界で先駆けになることをしたら仕事になるかも」と思い始める。弟や大学時代の後輩などに呼びかけ、当時開設されていた日本中のホームページを集めたリンク集を作り始めた。メールや電話で、ホームページの開設者にリンクの承諾を取る。最初に公開したリンク集には1,000サイトを集めた。「それから4、5人ほどで僕の下宿に集まってはホームページのリンクをはる毎日。結局、半年ほどで3,000のホームページが載っているサイトにした。テーマごとに分類するためのディレクトリも自分たちで開発。それが日本で最初の検索サイトになったんです」。
サイトをオープンして半年後、大阪のプロバイダーから「広告を出したい」という要望が舞い込む。「それまではどうやって稼ぎにするのかあまりイメージしていなかった。その広告をきっかけに、広告代理店などからも広告の要望があり、収益化することができたんです」。
97年3月にKRPに入居。ところがほどなく、ソフトバンクが検索サイト「Yahoo!Japan」を開設することを知る。



■「勝てる土俵」を選ぶ
「Yahoo!Japan」では、検索対象となるサイトを集めるスタッフに100名体制で臨むという。翻ってこちらは10人ほど。資金力もない。「検索サイトではどうしても勝てない」。ちょうどそのとき、主要な顧客となっていた広告代理店から企業向けのITサービスをやってみないかとの話があった。
「ネットのユーザーが増えることは疑う余地がない。いずれにしろ勝てない土俵でやるより、まだ誰もやっていない企業向けのITサービスに勝機はある」そう判断した甲斐は、中小規模の企業を対象にしたIT支援ビジネスに事業をシフト、これまでに培ったディレクトリを大手ポータルサイトに供給しながら、企業向けのシステム構築、ITを活用したプロモーション支援事業に取り組み始めた。
大手広告代理店経由で、顧客網を確保。企業向けのシステムやプロモーション支援のツールを開発しては顧客のもとへ売り込みに行った。「当時は、(企業向けITサービスが)他になかったので、こちらが商品の良さばかりをアピールしていた。お客様の利益が何かをはっきりプレゼンできなくても、自分で考えてくれた。今から考えると幸運だった」と甲斐は話す。
1998年12月、甲斐は東京で出会った起業家とともに、イー・エージェンシーを設立。プロモーション支援やマーケティング支援、システム構築などを手がける事業を分社化するとともに、中国の企業と合弁会社も設立。東京と京都の2極に本拠を置きながら、グループ経営で事業展開を進める。



■変わる消費者と企業の関係
「中国と合弁で作った会社は反省することも多かった」。
この合弁会社はサイトに掲載するバナー広告を取り扱う事業を手がけた。バナー広告自体は事業として拡大する見込みが大きい。しかし、立てた事業計画に固執しすぎた。目まぐるしく変わる市場動向に対応できない。「結局、市場の現実に即した計画を立てられなかったんです。2年ほどで事業から撤退した」。
グループ全体としては業績の成長を維持した。イー・エージェンシーを設立以来、毎年、対前年比30%ほど業績を拡大させてきたという。「それでも会社を始めることになって以来、常に事業が軌道に乗っているとは思わない。正直に言うと、最近、売上高が億単位となって現実感がないことが怖い。一貫しているのは自分の環境は自分で創りたいということだ」。
現在、仕事のほとんどは東京が舞台。それでも京都に拠点を置き続ける。「京都から離れるぐらいだったら会社を辞める、という社員が多い。僕自身は社長業をやっていることもあって2年前に東京に移住したけど、そういう社員の気持ちはよく分かる。社長じゃなかったら僕も京都に居続けたでしょうからね」と笑う。
ネットの世界で仕事をしていることが好きだという。理由は「これまで常識だったいろいろな図式や構造に変化が起こるから」。従来当たり前だった大手企業と下請け企業の関係も、ITを使うことで変わる。「これは個人でも一緒。企業と個人、国家と個人、個人と個人の関係が変わる。会社の事業を通じてそれをお手伝いできたらいいな、と思うわけです」。
消費者と企業の関係も、前者が後者を選ぶ時代。企業は消費者に選ばれるよう、どういう情報発信をするのかが問われる。甲斐が今考えるのは、そういう企業の活動を支援することにビジネスチャンスがあるのではないかということだ。
「この流れが続くと、企業がネットで誠実に情報発信することが当たり前になるでしょう。そして、30年さき、50年さき、いつになるか分からないが、企業がネットで言っていることは何の疑いもなく信用されるようになる。そうするとまた、新しい関係を模索することになる。そんなゆり戻しと循環のなかで、自分たちの仕事を見つめていきたい」。(敬称略)



■Company Profile
■株式会社 イー・エージェンシー
業種: 情報・ソフト開発
代表者: 甲斐真樹
電 話: [東京本社] 03-5282-3173
[京都インタラクションデザインセンター] 075-326-0910
FAX: [東京本社] 03-5282-3178
[京都インタラクションデザインセンター] 075-315-9260
本 社: [東京本社]〒101-0054
東京都千代田区神田錦町3-23 西本興産錦町ビル8階
[京都インタラクションデザインセンター]〒600-8815
京都市下京区中堂寺南町134番地 京都リサーチパーク2号館5階
ホームページ: http://www.e-agency.co.jp
メールアドレス: sales@e-agency.co.jp
事業内容: Webビジネスコンサルティング、Webサイト構築、システム構築
メールマーケティング、サーチエンジンマーケティング
マーケティング支援プロダクト開発/運用
グループ会社 : ドラゴンフィールド株式会社
イー・三六五株式会社





KRP PRESSの記事に関するお問合せは
京都リサーチパーク(株) 営業部 営業企画室
TEL:075-315-8342 Fax:075-322-5348
▲目次ページへ戻る
プライバシーポリシー ご利用にあたって サイトマップ