細胞の基礎生物医学研究から再生誘導治療、そして創薬開発まで。
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専門家との直接意見交換シンポジウム in KRP Part V 再生医療・再生研究を支える「モノづくり」と「先端テクノロジー」

私達の体は60兆個に及ぶ細胞から構成され、それら細胞が持つ自然治癒力や免疫力によって私達の健康を保っています。「再生医療」は、こういった細胞の自然治癒力や免疫力を活用して、これまで治療が難しいとされていた難病や組織や臓器の低下した機能を根本的に治癒(治療)しようとするもので、次世代医療として大きな期待を集めています。
再生医療は、「治療」とそれを支える「研究(細胞・創薬)」に大別されます。「治療」は資格を持った医者しか携われず、薬事法や許認可等の様々な規制(レギュレーション)が関係するため、モノづくり企業の参入は困難であると考えられます。しかしながら、「研究(細胞・創薬)」は、それらの資格や規制が関係しないため、モノづくり企業の参入が容易な分野と考えられます。
再生医療の早期実用化を図るためには、細胞や組織に関する生物医学的な「研究」が重要であることは言うまでもありませんが、それらの「研究」を支える様々な道具や器具、機器や装置などの理化学機器、さらに細胞や組織の供給システムといった周辺分野の技術開発が不可欠です。経済産業省においても、文部科学省や厚生労働省と連携した「再生医療の実現化ハイウェイ構想」の中で、このような周辺分野の実用化・製品化を積極的に推進することを挙げています。
京都リサーチパーク(KRP)では、平成21年4月より、再生医療の早期実用化を目指して、モノづくりの視点から再生医療の周辺分野の事業化を支援する『再生医療サポートプラットフォーム』を立ち上げました。このプラットフォーム活動の一環として、標題のシンポジウムを本年9月18日(水)に開催します。今回のシンポジウムでは、「再生医療」の2大分野である「治療」とそれを支える「研究(細胞・創薬)」をテーマに取り上げ、それぞれの特徴を整理し、モノづくり企業にとっての取組み易さ、事業化のし易さを中心に「再生医療ビジネス」の展望と課題について、再生医療分野の研究現場、臨床現場、企業の製品開発現場に加えて、国の産業政策現場からも専門家をお招きし、参加者との意見交換(パネルディスカッション)を通じて、様々な視点から再生医療の実用化における「モノづくり」や「先端テクノロジー」の役割や重要性を論じる予定です。

開催後記

シンポジウムは、会場であるサイエンスホールが満席となる約180名の参加者が出席する中、京都リサーチパーク(株)代表取締役社長森内敏晴による主催者挨拶で開始されました。

 

 

最初に、本シンポジウムのモデレーターである京都大学再生医科学研究所田畑教授から、再生医療分野は、@再生治療とA再生研究(細胞研究+創薬研究)があり、治療と研究の大きな違いは、治療は薬事法の元で行う必要があるが、研究は薬事法の規制を受けないことであるといったシンポジウムのタイトルである「再生医療を「治療」と「研究(細胞、創薬)」に分けて考える」ためのオーバービューがなされました。そして細胞研究に用いるバイオマテリアル(生体材料)についても規制がないので、この分野には種々の材料を使用することができ、企業が保有する様々なモノづくり技術を必要としていることなどの説明がありました。また、平成26年3月4日〜5日に京都で開催される第13回日本再生医療学会総会の案内がなされました。

引き続いて、基調講演−1として、京都大学iPS細胞研究所臨床応用研究部門 高橋 淳 教授より、「パーキンソン病に対する細胞移植治療」と題して、パーキンソン病の治療に細胞移植を用いる必要性、細胞移植にiPS細胞を使う利点や問題点と、実際に霊長類におけるiPS細胞から誘導したドーパミン神経細胞の効果についての解説がなされました。

次に、基調講演−2として、株式会社リプロセル 横山 周史代表取締役社長より、「ヒトiPS細胞の創薬応用」と題して、iPS細胞等を使用した細胞ビジネスの概略や、同社の手掛けている、ヒトiPS細胞由来の心筋細胞、肝細胞、神経細胞について、開発から事業化に至った経緯の紹介がなされました。午前の部の最後は、旭化成株式会社 安武 幹智 医療新事業プロジェクト 細胞・再生医療領域リーダーより、抗体固定不織布フィルター技術、FIRST岡野プロジェクト臓器ファクトリー、テラ株式会社との共同研究開発といった同社の再生医療分野に対する取り組みと事業化へ向けた課題について特別講演がなされました。

昼休憩を挟み午後は、(独)理化学研究所 網膜再生医療研究開発プロジェクト 高橋 政代 プロジェクトリーダーにより、目の難病である滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性を対象として取り組んでいる「iPS細胞を使った世界初の臨床研究」の進捗状況についての説明でスタートしました。引き続き、高橋先生と田畑先生との対談が行われ、今後のiPS細胞による治療での問題点や、iPS細胞と網膜細胞移植について意見交換がなされました。この中で、高橋先生は、iPS細胞を使った臨床研究を目指している研究者でありながら、iPS細胞を過信していない姿勢を示され、会場から大きなどよめきが湧きました。

続いて、パネルディスカッションに先立ち、各パネリストである、経済産業省 製造産業局 生物化学産業課 江崎 禎英課長より「再生医療の実用化・産業化に向けて」、大阪大学大学院 工学研究科 紀ノ岡 正博 教授より「細胞加工に関するツール開発の現状」、神戸大学医学部 整形外科 黒田 良祐 准教授より「整形外科領域における再生治療の現状」、(独)国立成育医療研究センター再生医療センター 梅澤 明弘 センター長より「細胞治療・再生医療における有効性・安全性の評価技術について」、NPO 医工連携推進機構 吉川 典子 客員研究員より「再生医療製品・周辺機器と薬事法」について、それぞれ情報提供が行われました。

 この後、本シンポジウムのメインとなる専門家と参加者との直接意見交換(パネルディスカッション)に移りました。まず、本シンポジウムのタイトルでもある治療と研究で扱うものが違うことについて、さらに、参加者からあらかじめ提示された、改正される薬事法について、お金の出し方を含めた政策上の問題点、iPS細胞はさらに多くの治療に使えるか、iPS細胞に関して日本と海外との違いといったテーマについて各パネリストによる活発な意見交換がなされました。

18:20からは場所をアトリウムにかえて、各講師の先生方を多くの参加者が囲んでの交流会が開催されました。

平 成 25年 9 月18日( 水 ) 9:20 〜 18:00 ( 交 流 会18:20 〜 )

多数のご参加ありがとうございました。

【会場】

京都リサーチパーク
◆シンポジウム:サイエンスホール(KRP1号館 4F)
◆交流会:アトリウム(KRP1号館 東隣)

【対象】

再生医療に関心のある企業や組織、研究機関、モノづくり企業など
先着150名

【参加費】

シンポジウム:3,000円
交流会:3,000円
※当日受付にてお支払いください。

【主催】

京都リサーチパーク株式会社

【後援予定】

近畿経済産業局、 独立行政法人 科学技術振興機構、京都府、京都市
京都商工会議所、公益社団法人 京都工業会、京都産学公連携機構

<午前の部> 9:30〜11:50
9:20

9:30

主催者挨拶

9:30

10:00

オーバービュー

◆テーマ テーマ:再生治療と再生研究(細胞、創薬)を
実現させるモノづくり技術−
◆講師 田畑 泰彦 氏
(京都大学 再生医科学研究所 教授)
◆座長 司会者

【講演概要】

田畑 泰彦 氏

田畑 泰彦 氏

 
10:00

10:40

基調講演-1

◆テーマ パーキンソン病に対する細胞移植治療
◆講師 高橋 淳 氏
(京都大学iPS細胞研究所臨床応用研究部門 教授)
◆座長 田畑 泰彦 氏(京都大学 再生医科学研究所 教授)

【講演概要】

高橋 淳 氏

高橋 淳 氏

 
10:40

11:20

基調講演-2

◆テーマ ヒトiPS細胞の創薬応用
◆講師 横山 周史 氏
(株式会社リプロセル 代表取締役社長)
◆座長 田畑 泰彦 氏 (京都大学 再生医科学研究所 教授)

【講演概要】

横山 周史 氏

横山 周史 氏

 
11:20

12:00

特別講演

◆テーマ 旭化成の再生医療分野に対する取り組みと事業化へ向けた課題
◆講師 安武 幹智 氏
(旭化成株式会社 医療新事業プロジェクト
細胞・再生医療領域リーダー)
◆座長 田畑 泰彦 氏 (京都大学 再生医科学研究所 教授)

【講演概要】

安武 幹智 氏

安武 幹智 氏

 
<休憩> 12:00〜13:00
<午後の部> 13:00〜18:00
13:00

14:00

対談

◆テーマ iPS細胞と網膜細胞移植

◆対談者
<臨床分野>高橋 政代 氏
((独)理化学研究所 網膜再生医療研究開発プロジェクト プロジェクトリーダー)
<材料分野>田畑 泰彦 氏
(京都大学 再生医科学研究所 教授)

【講演概要】

高橋 政代 氏

高橋 政代 氏

 
14:00

15:40

パネリストによる最新情報の紹介

【座 長】田畑 泰彦 氏(京都大学 再生医科学研究所 教授)

テーマ:再生医療の実用化・産業化に向けて
講 師:江崎 禎英 氏
(経済産業省 製造産業局 生物化学産業課 課長)

テーマ:細胞加工に関するツール開発の現状
講 師:紀ノ岡 正博 氏
(大阪大学大学院 工学研究科 教授)

テーマ:整形外科領域における再生治療の現状
講 師:黒田 良祐 氏
(神戸大学医学部 整形外科 准教授)

テーマ:細胞治療・再生医療における有効性・安全性の評価技術について
講 師:梅澤 明弘 氏
((独)国立成育医療研究センター再生医療センター センター長)

テーマ:再生医療製品・周辺機器と薬事法
講 師:吉川 典子 氏
(NPO医工連携推進機構 客員研究員)

  江崎 禎英 氏

江崎 禎英 氏

  紀ノ岡 正博 氏

紀ノ岡 正博 氏

  黒田 良祐 氏

黒田 良祐 氏

  梅澤 明弘 氏

梅澤 明弘 氏

  吉川 典子 氏

吉川 典子 氏

15:40

16:00

休憩

16:00

18:00

専門家と参加者との意見交換(パネルディスカッション)

◆テーマ:再生医療を「治療]と「研究(細胞、創薬)]に分けて考える 
      −細胞とモノづくり技術との融合−

※参加者の方から事前にいただきました質問事項や対談での課題をもとに、再生医療の産業化   (幹細胞・再生医療ビジネス)について、パネリストとフロアが自由に意見交換

◆モデレータ:田畑 泰彦 氏(京都大学 再生医科学研究所 教授)

◆パネリスト  
○ 高橋 淳 氏 ○ 横山 周史 氏
○ 安武 幹智 氏 ○ 黒田 良祐 氏
○ 高橋 政代 氏 ○ 江崎 禎英 氏
○ 紀ノ岡 正博 氏 ○ 梅澤 明弘 氏
○ 吉川 典子 氏  
<交流会>
18:20〜19:50 <別途、参加費3,000円が必要です

ご質問・お問い合わせは
京都リサーチパーク株式会社
開発企画部 菊田・河本
TEL:075-315-8476
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