西本好江は当時、外国人向けに京都の観光情報を発信する企画・制作会社に勤めていた。編集や制作のかたわら、企業向けにイベント企画、マーケティング支援なども手がける会社。ある日新聞を読んでいると、下京区の五条七本松に大阪ガスが純民間資本でリサーチパークを開くという記事を目にした。「何だかよく分からないけど、これまで京都にはなかった面白さが必ずある」。直感でそう確信した西本は早速、京都リサーチパークの電話番号を探し出す。すると、京都駅近くのテナントビル内に開設の準備をしている事務所があることを知った。
早速電話をかけてみる。「編集に強いネイティブスタッフがおり、国際的な視点からの営業企画やCI戦略などができます。提案したいことがあるのでぜひ、一度お会いできないでしょうか」。ところが電話に出た女性スタッフは「そのような用件ではちょっと・・・」との答え。
それから何度も電話してみるが、なかなか担当者は「うん」と言わない。「正直なところ嫌がられていると感じたけれど、かなりしつこく毎日のように電話した」と西本は振り返る。
ついにいつも電話に出てくれた女性スタッフが「私でよければお会いしますが」と言ってくれた。しかし西本は、「そう言って頂いているのに、大変に申し訳ないのですが、上司の方と一緒にお会いしたいんです」。その後、やっとのことで担当者とのアポイントにこぎつける。自分がこれまで手がけた仕事、会社にネイティブスタッフがいて英語のスキルがあることなど、必死でまくし立て、最後に「絶対に損はさせません」と言い切った。
「それでは、検討してみます」。準備室の担当者に笑顔でそう言われて数日。電話がかかってこない。「じっと待っているより、かかってこないならこちらからかける」。 |
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