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高精度レーザー技術と切削技術を融合させた金型成形を世界のスタンダードに
株式会社 OPMラボラトリー(3号館)
世界中のメーカーの製造拠点が中国や東南アジアに置かれている今、「ものづくりの国、日本」というイメージは以前に比べて薄れつつあります。しかし、国レベルではさまざまなプロジェクトが推進中。
経済産業省が打ち出した戦略基盤技術力強化事業の一環として誕生した(株)OPMラボラトリーは従来日本が得意としていた切削技術にレーザー技術を融合させた金属光造形複合加工技術を開発・実用化。
金型成形の常識をくつがえす製品を次々と生み出しています。


■プロジェクトネームは「OPM」 経済産業省の取り組みとして設立。
株式会社 OPMラボラトリー

 日用雑貨から精密・機構部品まで、金型製作技術は、私たちの生活に欠かせないものとなりました。これまで日本が先進的な金型製作技術を誇ってきたのですが、近年では韓国や中国、タイ、マレーシアなどのアジア諸国の技術が著しく発展しており、世界中の工業製品生産の高いシェアを占めています。激化する競争の中で、日本は圧倒的な技術力の差をつける必要に迫られるようになったのです。そこで、経済産業省が戦略基盤技術力強化事業の一環として2003年から取り組み始めたのが「金属光造形事業」。さまざまな行程が必要となる金型成形をひとつのプロセスで複雑な形状に加工可能にする次世代技術の開発です。それを実現する技術はレーザーを使った金属光造形複合加工でした。日本の基盤技術強化という期待を一心に背負い、「OPM(OneProcess Machining)プロジェクト」の基礎研究が始まりました。



■レーザー焼結と小径工具による切削で従来不可能だった金型の造形に成功。
株式会社 OPMラボラトリー OPMプロジェクトの基礎研究はプロジェクトを推進する経済産業省、中心となった松下電工株式会社、装置を製造する株式会社松浦機械製作所などの企業や、金沢大学や九州工科大学が加わった産官学の大プロジェクトとなりました。そして04年、技術をコード化し継承させるための会社組織としてOPMラボラトリーが設立されました。開発拠点は経済の中心地である東京や大阪ではなく、世界的な知名度を意識して京都に決定。メンバーはかつて日本ユニシス株式会社でCAD、CAM開発責任者だった森本一穂さんを代表取締役に、スタッフには大手メーカーで充分にキャリアを積んだ人材が厳選されました。
 これまでの日本の造形技術は切削に定評がありましたが、より精度の高い造形にはレーザー技術修得が不可欠。そこでOPMラボラトリーはレーザー関連のデバイスでトップをゆくドイツとも連携し、金属光造形複合加工の基本となるレーザー技術の基礎を固めました。同時に従来のCAMソフトではレーザー技術の対応が不可能と判断。ソフトを自社開発することで、金属光造形複合加工法のインフラが完成しました。
 完成した装置は、薄く敷き詰めた金属粉にレーザーを当てて焼結し、これにスピンドルで切削をかけるというもの。この行程を何回も繰り返して立体的に積み重ねていきます。しかし、実際に動作させると、さまざまな不具合が発生。当初はまともな造形品ができないどころか、レーザーすら発振しないという状態が半年間続きました。次に大きなハードルとなったのは、造形品の精度。特に何度もレーザーを照射することが原因で生じる割れや反りはなかなか改善できず、開発当初の金属光造形複合加工は、精度の高い部品にはとても使えないものでした。そこでレーザーの走査線のパターン変更などを施して問題点を改善。会社設立からおよそ3年目、ついに金属光造形複合加工の技術が本番適用できるレベルに到達しました。OPMラボラトリーは世界で初めて金属光造形複合加工の高度化・実用化を実現したのです。そして2007年8月に「ものづくり日本大賞」において、経済産業大臣賞を受賞。これを機に、この技術は自動車や精密機械メーカーから注目されるようになりました。


■金型成型に革命を起こし、世界に誇る技術を確立。
株式会社 OPMラボラトリー これまでは複雑な形に金型成型するためにいくつかの部品に分けて成型し、それを組み立てる必要がありました。しかし、部品点数が増えると言うことは、部品間の誤差が集積し精度に問題が生じるというリスクがあります。複雑な金型は、分割してつくるということが一般的ですが、それでは金型の製造コスト、時間がかさみます。OPMラボラトリーが目指したのは、なるべく製作や成型の行程や所要時間を削減し、強度や精度の高い部品をつくることのできる金型を製作することでした。金属光造形複合加工技術が実用レベルに達してからは、自動車や電子機器部品の製造の現場に大きな変化をもたらしたのです。
 それは金型製作のコスト削減と納期の短縮。OPMラボラトリーは金属光造形複合加工により、わずか1工程で金型を製作しています。1日24時間の無人運転で作業を進められるので、納期は1/3、金型製作コストも約1/3にまで削減できます。


株式会社 OPMラボラトリー

 そして、より複雑な部品を数少ない行程で、しかも短時間で成型することも可能です。レーザーによる焼結とスピンドルによる切削を併用しながら積層していく金属光造形複合加工技術では複雑な中空の構造を持つ金型の製作も1工程で実現。冷却水を通す水管を張り巡らせた金型は冷却効果が高く、約半分の時間で樹脂を金型から外すハイサイクル生産を可能にしました。また、レーザーを調節することにより、無数の50μm以下の通気孔を持つ金型の製作も実現。これは熱して柔らかくした樹脂シートを金型に押し当てて空気を抜くという真空成型に用いられています。この金型は、通気孔の跡、成型面に圧力が行き渡らないことから生じるムラといったデメリットを見事に改善しました。

森本一穂さん
森本一穂さん

 そして、昨年の10月、金属光造形複合加工技術の実用化と製造業界への貢献、売り上げ実績が高く評価され、「ASPA AWARDS」においてExcellent Prizeを受賞しました。「私たちが目指すのは、金型製作技術において日本と諸外国とのレベルを引き離すことでした。そのためにノウハウをブラックボックス化(装置などで内部の構造を理解していなくても、外部から見た機能を知っていれば動かせるようにすること)し、他国が真似できない基本工法で精度やスピードを追求しています。様々な分野で大きく前進するでしょう。会社組織にした以上は、会社を株式上場させることも使命ではありますが、それよりも今は技術者を育成し、技術を広めたいんです。今後は製造に関するコンサルティングや各種サービスを充実させていきたいですね」と森本さん。再び世界中が日本のものづくりに注目する時が来ることを予感させるOPMラボラトリーの技術。近い将来、試作・研究開発用の技術、精密・機構部品用技術の分野で世界基準となれば、その日はより近くなることでしょう。

株式会社 OPMラボラトリー

2007年 8月   ものづくり日本大賞
経済産業大臣賞受賞
2007年 12月 〈池田銀行〉地域起こし優秀賞受賞
2008年 4月 〈経済産業省〉サポートインダストリー認定
2008年 10月 〈ASPA〉Excellent Prize受賞


■Company Profile
■株式会社 OPMラボラトリー
業種: 製造業
代表者: 代表取締役 森本 一穂
電話: 075-314-3446
FAX: 075-314-3448
所在地: 京都市下京区中堂寺粟田町93 京都リサーチパーク3号館B1階
ホームページ: http://www.opmlab.net
設立: 2004年9月
事業内容: 金属光造形複合加工による
■金属チューニング企画、製造、販売事業
■金型、成型事業
■ソフト開発、製造販売、サポート事業
■人材派遣事業(特定人材派遣事業 特26-300196)
■委託研究開発事業


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京都リサーチパーク(株) 営業開発部
TEL:075-315-8342 Fax:075-322-5348
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