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かつて存在しなかったモノづくりネットワークが京都に確立!!
京都試作センター 株式会社(4号館)
平安京の時代は腕利きの職人が集まり、優れた工芸品の数々を生み出し、
そして、近年ではエレクトロニクスや材料の分野で世界に進出…。
京都は、まさにモノづくりのまちと言っても過言ではありません。
そんな京都の企業や公的機関の連携のもと、2006年、「試作ビジネス」を専門とする企業が誕生しました。
それが、京都試作センター株式会社です。


■ いまだ前例のない企業として誕生

中小企業を元気にさせたい…それは、日本の産業界の願いです。特にベンチャースピリットあふれる企業をこれまで数多く輩出してきた京都から、それに続く企業を生み出すことは、産業界の発展に大きく関わると言えるでしょう。
 そんな思いをなんとか実現しようと、およそ10年前に「京都機械金属中小企業青年連絡会」の中に勉強会が発足しました。さらに「サポートインダストリーネットワーク研究会」に発展し、モノづくりに関わる京都の中小企業を支援するための積極的な意見が交わされ続けてきました。しかし、単なる勉強会・研究会では、なかなか具体的な仕組みができませんでした。そこで2001年、京都の優良企業10社が協力し、「京都試作ネット」が発足したのです。これは試作品製作をサポートするプラットフォームや、さまざまな悩みに相談するソリューション・コンソーシアムなどを整備した組織で、試作ビジネスに貢献する素地がここで固まったと言えます。この「京都試作ネット」をモデルとして、本格的な事業化を目指し、地域貢献型社会的企業を設立しようという気運が高まりました。そして2006年、オムロン株式会社や京セラ株式会社、株式会社島津製作所をはじめとする、京都・関西の大手企業27社が出資し、「京都試作センター株式会社」が発足することになったのです。「設立前のフォーラムは大変な熱気で、立ち見もでたぐらいでした。だからこそ、この期待に応えたいと設立に奔走したわけです。しかし、行政の支援をとりつけたり、会社法と照らし合わせての調整など、さまざまな難関がありました。結果的には新会社法の施行によって、複数の会社で2億円以上共同出資するという企業の設立が可能になったわけですが、このような形態の企業を短期間に立ち上げる事は、かつてなかったので、苦労しましたね…」と、当時を振り返る増田 清 社長。事務所を京都リサーチパーク内に構えましたが、予算を節約するため、増田さん自らがより安い備品の購入に奔走したり、かつてコンピュータや制御機器の研究開発に携わってきた腕を活かしてネットワークや電話などの配線工事を施したりしました。



■中小企業の強い味方として試作ビジネスがいよいよ稼働!!
 京都試作センターの事業内容。それは電子機器や機械部品などのプロトタイプの製作や、開発した技術の事業化のコンサルティング、少ロットの生産、伝統工芸品の修復など、多岐にわたります。従来は、依頼者自らがコンサルタントや生産部門などの各部署に赴いて手配しなければなりませんでしたが、京都試作センターはそれらの一括窓口として利用できるところにメリットがあります。
 ところが設立当初は決して順風満帆ではありませんでした。初めての売上は試作やモノづくりに関係はなく、立ち上げたばかりのホームページへのバナー広告掲載の依頼でした。売上はわずか3万円。初めての試作の依頼はキャスター付きのガードレールの製作でした。売上は10万円程度でしたが、これを機に、試作や生産、試験の依頼がどんどん舞い込むようになりました。
これまで手がけた案件は、電子機器プロトタイプの開発や、自動追従カメラの機構の試作、精密部品の加工、鏡面計の開発など、実に多岐にわたります。中には企業からの依頼だけではなく、個人の依頼でマッサージ器具を製作したこともありました。「私たちの特徴は“顧客の思いになんとか応えたい”という気持ちと、それに応えられるブレーンと技術にあります。私たちの組織は常勤のスタッフの他に、製造業に関わる企業で経験を積んだ在宅スタッフや、さまざまな要望に迅速に応えられる試作パートナーを保有しているので、超短納期や大手メーカーで受注できないようなモノづくりが実現できるのです」。
 そして去年、大手エレクトロニクス企業から、初の量産の依頼も舞い込みました。これは高強度LEDライトで、USBと乾電池の両方から電源を供給できるものです。コンサルティングに始まって、デザイン、試作、生産マネジメントまですべてを京都試作センターが手がけ、生産したライトは洞爺湖サミット会場で使われました。



■京都デザイン確立など付加価値を提案できる企業へ

洞爺湖サミット会場で使われた高強度LEDライト

 当初、京都試作センターがめざしていたのは、試作品を製作して量産をサポートしたり、少量でも受注可能なネットワークを実現することでした。しかし、多くの案件を手がけているうちに、より大きな付加価値や、“京都らしさ”を追究し始めるようになりました。「今後はブレーンや試作パートナーの充実が必要となってくるでしょう。私たちはメーカーの開発部門で活躍したOBたちをブレーンとして抱えていますが、今後は50人体制をめざしたいと思います。そして、部品の加工や組み立てなどを請け負っていただいている試作パートナーも現在約90社ですが、さらに増やしていく必要があります。試作パートナーはある程度の大量生産に対応できるところもあれば、社長自らが現場に立っておられるところもあります。以前、再三図面で確認したにもかかわらず、いざ納品したら部品のサイズが違うというクレームが入ったことがありました。そんな時、ありがたいことに自ら徹夜作業で部品を削って対応してくれた試作パートナーもいらっしゃいました。こういったブレーンや試作パートナーのおかげで、現在はリピート率もどんどん上がり、コンサルティングからの成約率も50%を超えました。抱えている案件は常に100件を超えているんですよ。今後は私たち、ブレーンや試作パートナー、そして公的機関の3層構造の連携をいっそう強化していきたいです。そして京都で作られたとすぐにわかってもらえるような製品をここで生みだし、京都の産業発展に貢献していきたいですね」。  モノづくりのまち京都だからこそ生まれたともいえる京都試作センター。日本のみならず、世界をアッと言わせる「京都デザイン」の製品がここから誕生する日は、そう遠くはないでしょう。



■Company Profile
■京都試作センター 株式会社
業種: IT(サービス)
代表者: 代表取締役 増田 清
電話: 075-316-2100
FAX: 075-316-2122
所在地: 京都市下京区中堂寺粟田町93 京都リサーチパーク4号館8F
ホームページ: http://kyoto.sisaku.com/
設立: 2006年7月
事業内容: 試作に関する受発注の斡旋業務、インターネット等を利用した通信販売業、試作並びに関連する設計開発の受注業務。
 
KRP PRESS vol.99 KRPeople/増田 清さんの記事はこちら
http://www.krp.co.jp/pub/bn_prs/prs_kpe/prs_bn_kpe99.html#02


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京都リサーチパーク(株) 営業開発部
TEL:075-315-8342 Fax:075-322-5348
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