KRPに入居される方々や、地域の方々に上方の伝統文化に触れていただきたいという思いで06年から年4回開催している「七本松落語会」が、10回目の開催を迎えました。これは林家染丸さん一門の染弥さんとKRPのご縁があって始まったイベントです。「このイベントは、多くの人たちに落語の魅力を伝えたいという願いが込められています。そして若手から中堅落語家たちの勉強の場でもあるんです。勉強といっても、場数を踏むだけではなく、七本松落語会では、稽古を積み、師匠にお許しを得たネタを興業の席で披露する前にネタおろしをしたり、あまり興業の席ではお目見えしない珍しいネタを披露することもあります」と、染弥さん。そのため、落語鑑賞が初めての人が気軽に楽しめるだけではなく、長く落語に親しんでいるファンにとっても、ごひいきの落語家の特別な演目を観賞できる貴重な機会でもあるのです。しかも、興業ではいつも事前にどの演目を披露するか出演者同士ですり合わせするのですが、ここでは事前のすり合わせはなし。もし前の席の落語家の演目が同じだったり、似たような内容であれば急きょ演目を変更しなければなりません。そんな緊張感も「七本松落語会」ならではです。
さて、10回目となる「七本松落語会」には染弥さんの師匠である林家染丸さんが特別出演。中トリでは圧倒的な存在感で十八番の演目「寝床」を披露されました。「10回目という節目を迎え、うまく軌道に乗ってきたところでビシッと締めていただこうと思い、師匠に出演をお願いしたところ、快く受けていただいたんです」と染弥さん。中休みの後は、「七本松落語会」初の試みで、染丸さんと染弥さんによる対談も実施しました。普段はなかなか知ることができない落語家のエピソードや、染弥さんが初めて上方落語と出会った時のエピソード、染丸さんの昔話など、笑いを交えながら進行。そして、トリは染弥さんの迫真の芸が光る「看板のピン」を披露し、あっという間に終演となりました。
最後に染弥さんから上方落語の魅力について一言。「落語は滑稽な人間のドタバタ物語が多いですが、どの登場人物も人間臭く、今、失われつつある人間味を感じていただけると思います。仕事を忘れてストレス発散に観賞していただくのもいいですし、仕事のヒントを見つけに来ていただいてもいいかもしれません。昔は学校の先生やお坊さんなど、人前で話をする必要がある人が枕(演目に入る前の小話)を勉強しに来られることが多かったんですが、最近は営業職の人も増えてきましたよ」。
これからも「七本松落語会」は継続して開催する予定です。次回は2009年1月14日(水)に開催。落語ファンの方も、まだ落語を見たことがない方も気軽に落語に触れるいい機会です。ぜひ一度足を運んでみてください。
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