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100号特別取材 株式会社KRI(1号館)
先端技術のトップランナーとして走り続けた20年。そして、これから。

日本では大学の研究室ではなく、企業としての受託研究機関はあまり一般の人たちには知られていないかもしれません。
しかし、欧米には世界に名だたる受託研究会社が存在し、世の中の技術革新を支えています。
KRIは日本初の本格的受託研究機関として誕生。設立から20年間にわたって、国内外の有名企業約1,500社の技術的なニーズに、最先端の研究開発で応えてきました。


日本初、ハードとソフトを併せもつシンクタンクとして誕生
vol.1(1989.秋)「MEMBERS OF KRP」
企業紹介コーナーに登場。
 1980年代なかばを越えたころ、大阪ガス株式会社は事業展開で新たな局面を迎えていました。将来の日本のエネルギー需要の鈍化を予測したからです。未来の可能性を大きく広げる鍵…それは新素材やIT、バイオなど、これからますます需要が高まる分野において先端技術を獲得し、その技術をより効果的に活用する新会社を立ち上げることでした。そして1987年2月、大阪ガスの全額出資で誕生したのが、株式会社KRI(当時の社名は株式会社関西新技術研究所)でした。その半年後に設立された京都リサーチパーク(以下KRP)に入居し、KRPとその後の歴史を共にすることになります。
vol.21(1993.3)「R&DinKRP」
その当時最先端であったレーザー技術。
写真には森川副社長の姿も。
  設立当初のKRIは「受託研究部門」と「コンサルティング部門」を兼ね備えているのが大きな特徴。多くの受託研究会社は大学の研究所や民間の研究施設を使用するケースが多かったのですが、KRIは専用のラボを保有。最新の研究機器やスーパーコンピュータなどの先端設備を積極的に導入していきました。また、技術開発戦略・経営戦略・事業戦略のコンサルティングについては、東京にオフィスを構え、ラボを有することを強みに事業を展開。当時、アメリカではスタンフォード研究所などの受託専門機関が多く活躍していましたが、ハードとソフトを併せもつことで研究開発の成果をよりダイレクトに実用に結びつける戦略的研究開発企業は、当時の日本では初めてのものでした。


その時代時代で元気な企業のイノベーションを支援
左から中芝 明雄さん、森川 茂さん
 KRI設立当初からの約10年間は、半導体の研究を中心とした化学産業での研究開発に力を入れていました。やがてその技術が精密機器に応用されるようになるなど、KRIは着実に実績を積み重ねていきます。そして、KRIの発展に拍車をかけたのが、バブル経済の崩壊。多くの企業が設備投資や大がかりな研究開発に消極的になるのを背景に、先端分野のエキスパートが集まるKRIの需要が一気に高まったのです。その後、KRIは受託研究をおこなう京都事業所、コンサルティングをおこなう東京事業所、分析・評価をおこなう大阪の分析評価センターが連携をはかりながら、技術ノウハウだけでなくオリジナリティやアイデア・新しい技術をもってクライアントのニーズに応え続けました。現在では、クライアントからの委託分野もナノテクノロジーを中心とする材料開発技術や、リチウムイオン電池や燃料電池を中心とするエネルギー技術、その他環境関連技術等へ、大きな広がりを見せ、16の研究部・室をもつ組織へと発展。現在の日本をリードするメーカー系企業を中心としたクライアントのイノベーションを支援してきました。次世代リチウムイオン電池用の高出力負極や、非破壊検査技術、生分解性材料、ナノ粒子の高分散技術、高感度フォトレジストなどの開発に成功し、その成果はたびたび専門紙の誌面を賑わせています。

キャッチアップではなくフロントランナーとして
 これまでのKRIの躍進を支えている大きな要素が、「人材」です。現在、KRIにはそれぞれの専門領域を担当する150人近い研究者が在籍しています。原則的には新卒は採用せず、経験豊富な即戦力型研究者を国内外から獲得してきました。研究者といえば、自らの研究に黙々と打ち込んでいる姿を想像しますが、それだけではなくKRIは研究者自らがマーケティングをおこなってニーズを掘り起こし、自らの研究テーマとします。
 KRIの研究者に必要な要素は、『何かの分野に飛び抜けていること』『着眼点が優れていること』といった研究者として基本的な要素に加えて、『人が好き』といった要素も要求されます。連絡や打ち合わせをメールだけで済ますのではなく、クライアントのもとに出向きFace to Faceで対峙してのきめ細やかなコミュニケーションを重視。密接なパートナーシップを構築してこそ、研究の成果が出た時に、研究者とクライアントの双方に、より大きな感動があると考えるからです。
vol.40(1996.12)「NEW BUISINESS IN KRP」
ISO取得支援ソフト開発
vol.46(1998.3)「ベンチャー企業の仲介」など
KRP PRESSで取材させていただいた記事の数々。
また、クライアントとのコミュニケーションを通して、新たなニーズを見いだしたり、多くの視点をもつチャンスも生まれます。「KRIが時代やニーズを追いかけるキャッチアップ型企業ではなく、ニーズを掘り起こして先端の技術を提供し続ける機動的集団、あるいはフロントランナーであるためにも、プラスアルファの何かをもっている人材が求められます」と、中芝明雄代表取締役社長。
  また、創業当時からプロジェクト管理と実績評価制度、部単位の独立採算制、単年度契約更改の年俸制といった欧米型経営モデルを導入し、社員が常に自らの成果を客観的に評価し、より高いモチベーションを維持できるようにしているのもKRIの特徴です。

「お客さまの京都分室」と呼ばれるために…
 設立から今年で20年。これまで常に一歩先の時代を見据えた技術を開発し、1,500社にもおよぶクライアントに提供し続けてきたKRI。今後の事業展開において期待が高まっているのは、材料、エネルギーです。「考えてみれば、世の中にあるものすべては材料で構成され、エネルギーで動いているんですね。つまり、材料・エネルギーはその時代によって構成の仕方が変化してはいますが、あらゆるもののコア技術ということがいえます。今後はこのコア技術をより強靱にしていくことが大切です」と、森川茂副社長兼技術統括。エネルギーとのかかわりが深い環境改善のためのシステムの開発も視野に入れています。また、KRIがこれまでの20年間に蓄積してきた特許技術をクライアントへライセンスアウトするなどの、知的財産の活用も検討しています。
半導体の微細加工に使われるレジスト材料を扱う
イエロールーム
  さらに、今後の事業展開に向けて、分析・試験などの地域間連携、機器の相互活用をはかったり、KRIが出資した大学との研究プロジェクトである「KRI萌芽研究」も始動し、社外機関との連携にも積極的に取り組んでいます。「KRIをクライアント企業の期首の計画にすでに盛り込まれているような会社、いうなれば『お客さまの京都分室』と呼ばれるような会社にしていきたいんです。」と、中芝社長。これからも時代と世界を見据えた頭脳と技術で企業のR&Dや事業革新に役立っていけるよう邁進されることでしょう。



■Company Profile
■株式会社KRI
業種: 受託研究、コンサルティング
代表者: 代表取締役社長 中芝 明雄
電話: 075-322-6830
FAX: 075-322-6820
所在地: 京都市下京区中堂寺南町134 京都リサーチパーク1号館3F
ホームページ: http://www.kri-inc.jp/
設立: 1987年2月
事業内容: 受託研究をビジネスとしており、中立性の堅持と、厳格な秘密保持に努めている。
■科学技術に関する受託研究
■経営戦略、事業戦略および技術・製品の開発戦略に関する調査・コンサルティング
■分析および試験評価
■日本のR&D動向分析・評価
■有機・無機材料等の製造および販売


KRP PRESSの記事に関するお問合せは
京都リサーチパーク(株) 営業開発部
TEL:075-315-8342 Fax:075-322-5348
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